香里奈、次々と打ち出す新機軸「意外性は元々持っている方です」 “原点”モデル業界にエール

モデル・女優として活躍する香里奈(38)が、“新機軸”を次々と打ち出している。日本テレビ系ドラマ「真犯人フラグ」で強烈なキャラのバタコ役が話題を集めれば、3匹のトイプードルを飼う愛犬家としてペット用品ブランドをプロデュース。芸歴22年を迎え、20~40代の女性ファンに強い支持を集めている。「原点のモデル」で培った人生観、そして「いい意味でイメージを覆したい」という今後について聞いた。

香里奈は3匹のトイプードルを飼う愛犬家としてペット用品ブランドをプロデュースしている【写真:事務所提供】
香里奈は3匹のトイプードルを飼う愛犬家としてペット用品ブランドをプロデュースしている【写真:事務所提供】

20~40代の女性ファンから強い支持 モデル・女優・ペット用品ブランドをプロデュース

 モデル・女優として活躍する香里奈(38)が、“新機軸”を次々と打ち出している。日本テレビ系ドラマ「真犯人フラグ」で強烈なキャラのバタコ役が話題を集めれば、3匹のトイプードルを飼う愛犬家としてペット用品ブランドをプロデュース。芸歴22年を迎え、20~40代の女性ファンに強い支持を集めている。「原点のモデル」で培った人生観、そして「いい意味でイメージを覆したい」という今後について聞いた。(取材・文=吉原知也)

 2020年放送のTBS系ドラマ「恋はつづくよどこまでも」、21年10月~22年3月放送の「真犯人フラグ」では“狂気”とも言えるバタコ役が視聴者の話題をさらった。来年1月13日に公開を控える、藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)主演の映画「そして僕は途方に暮れる」では、藤ヶ谷が演じる弟をビシっと叱る姉の役を熱演している。

「今回の映画は、主人公である弟がどうしようもない性格をしていて、彼女からも友達からも親きょうだいからも、全てからも逃げてしまうんです。でも、人は皆それぞれの問題を抱えていて、本当に完璧な人間はいないんだなって思わせてくれるような映画です。三浦大輔監督は何十回もテイクを重ねて撮影するスタイルで、『何をしたらいいんだろう』と途中で分からなくなってくるんです。それは初めてのことでした。すごく貴重な経験になりましたし、ベストカットをつないで完成した素晴らしい作品になっていると思います」

 女優としての自らのイメージについて思うことがあるという。

「これまで『サバサバしていて恋愛が苦手、でも仕事を頑張っている』、そういう役をいただくことが多かったです。20代の時のイメージとはまた違った作品に出られたことで、自分の仕事の幅が広がったのかなと感じています。30代の今だからこそできる役もあると思います。自分自身も『次はどんな感じなのかな』と考えることが楽しみなんです」

 愛犬家としての横顔も。「はなび」「れもん」「みんと」3匹のトイプードルと一緒に生活している。「『私が帰ってきたら気付くかゲーム』を毎回やっているんです。鍵の音で気付かれる時もあるし、リビングを開けても気付かれない時もあるんです」と笑顔を見せる。

多方面で新たな顔をのぞかせる香里奈のこれからに注目だ【写真:事務所提供】
多方面で新たな顔をのぞかせる香里奈のこれからに注目だ【写真:事務所提供】

 今回、ペット用品ブランド「BESTIES(ベスティーズ)」の第3弾がリリースされる。「肉球ケア」の新商品で、「保湿、保護、リラックス」がテーマ。「ウチのわんちゃんたちも冬は乾燥で肉球がひび割れすることもあるので、スキンケアのように保護できればと思いました。将来的には、ブラッシングの時などに必要な身の回り品、愛犬の介護・看取りを経験したので老犬のケアグッズについても今後考えていきたいです」と話す。

 16歳で、00年から「赤文字系」のファッション誌「Ray」専属モデルを約14年間務め、卒業。現在は大人ファッション誌「GINGER」レギュラーモデルを務めている。モデル業を歩んで、多くを教わり、自分を磨いて人間的にも成長した。

「例えば、スタジオで先輩と一緒の現場だった時に、お昼にデリバリーを頼んで到着したら、先輩が率先して配る。そういった姿を見て学んできたんです。厳しい縦社会があったのではないですが、『こういう時は自分が動かなきゃ』ということを行動で教えてくれる先輩がいる、そんな時代でした。

 それに、最初は小さなカットから始まって、3人組の真ん中などを経て、最後は表紙。そういう順序で段階を踏んでいくことを経験できました。カットの大きさや並び、扱いにありがたみを感じながら、『頑張らないと先輩モデルと一緒に並べない』と思いながら。それは、誰かに言葉で言われるわけではないのですが、雰囲気で感じられる現場でした。過保護な感じではなく、ぽんっと投げ出される。私自身、負けず嫌いなところもあるので頑張れました。自分の実力だけでできることではなく、周りの協力があってこそです。そこでしか学べないことがたくさんありました」

 価値観の多様化、ネット社会におけるメディア・媒体の変遷。時代の変化が著しい中で、モデルの立ち位置も変わってきた。お世話になってきたファッションモデル業界へのエールの思いも強い。

「今は、モデルだから女優だからというより、ジャンルにとらわれない傾向にあると思います。マルチに活躍されている方が多く、そこを求められている時代なんだなと感じています。私自身も多方面で活動をさせていただいています。ファッションモデルが原点なので、やっぱりそこも大事にしていきたいと思っています。

 昔よりもファッションページや雑誌自体が少なくなってきています。もう少し、雑誌モデルが生きてくるような形になれば、と願っています。今の時代は共感が持てて身近に感じられる方々が人気を集めていると思いますが、みんなの憧れの対象になるような、昔で言う『モデルさん』のイメージも大事なものだと思っています。どんどん新しいモデルが出てきてフレッシュな風を吹かせて、全体を盛り上げていってほしいです。それに、私自身も新たな形で協力できたらな、そんなふうに思っています」

 サステナブル(持続可能)をテーマに据えて自ら積極的に企画する「GINGER」の連載。「大阪王将」のテレビCMでは、“本気の刑事役”でコメディー路線も披露。BS11の番組「CC 〜Credence Clue〜」ではナレーションの新分野を担う。新たな顔をどんどんのぞかせている。

「意外性みたいなものは、私の中では元々持っている方だと思っています。これからですか?(笑) 演技面でもインパクトのある役は演じていて楽しいですし、いい意味で裏切るようなこと、皆さんが驚くようなこと。そういったいろんな顔を、皆さんにどんどん届けられたらいいなと思っています」

□香里奈(かりな)、1984年2月21日、名古屋市生まれ。モデルとして芸能界デビューし、ファッション誌「Ray」専属モデルを務めた。2009年から「GINGER」レギュラーモデル。01年にドラマ「カバチタレ!」(フジテレビ系)で女優デビュー。20年からペット用品ブランド「BESTIES」のブランドプロデュースを展開している。

「BESTIES」【商品情報】
▼商品名:BESTIES 肉球ケアオイル (ラベンダーの香り)
▼商品リンク:https://online.saravio.jp/products/1080/

映画「そして僕は途方に暮れる」
https://happinet-phantom.com/soshiboku/

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