【舞いあがれ!】リアリティー追求の航空学校編「半年以上かけて取材」 撮影の裏側にある苦労とは
女優の福原遥が主人公・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜、午前8時)について、制作統括・熊野律時氏が取材に応じ、撮影の舞台裏の様子などを紹介した。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。
主人公・岩倉舞が旅客機のパイロットを目指す航空学校編本格スタート
女優の福原遥が主人公・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜、午前8時)について、制作統括・熊野律時氏が取材に応じ、撮影の舞台裏の様子などを紹介した。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。
第37回からは、舞が旅客機のパイロットになるために入学した航空学校が本格的に舞台となる。第37回では授業の様子や舞が暮らす寮も紹介された。航空大学校がモデルとされるが専門性の高い学校。航空学校編の撮影にはどんな苦労があったのか。
「完全にイコールではないので、名前は航空学校という架空のものにしていますが、航空大学校さんを徹底的に取材しています。極めて専門性の高い学校なので、ドラマの中に落とし込んでいくのは大変でした。授業でやっている内容や交わされる言葉、一個一個、普通の人には分からないような専門用語ががんがん飛び交っている世界。専門的な雰囲気を残しつつ、視聴者の方がついていけるような、ちゃんと人間ドラマとして落とし込めるところを見つけていく取材がものすごく大変で、1から教えてもらうような状況から始めて、時間をかけて膨大な情報を整理しながら、ドラマとして面白くなる要素を抽出し、脚本を作っていきました」
学生寮も同じ建物内で女子と男子のエリアを区切るなどリアリティーを追求する姿勢を感じる。
「実際の学校は今でも男子学生が大半なので、女子学生用の部屋は数が少ないです。寮の建物の中で、女子学生のエリアは扉を隔てて区分けされており、男子学生は入れないようになっています。寮での学生同士の共同生活も、パイロット養成のための大事な部分になっているので、取材を元にリアリティーのある描写を心がけました」
徹底的に取材というが、期間はどのくらいか。
「半年以上かけて、台本作成・撮影に関するさまざまな取材をしています」
特別な体制で臨んだようだ。
「極めて専門性が高く、取材・台本・撮影の全ての行程についてものすごく手間と時間がかかるのは準備段階で分かっていましたので、脚本・演出・助監督・ロケの段取りをする制作スタッフも含めて、航空学校編に専念するチームを結成して準備を進めました。パイロットになる訓練がどういうものなのかを、ドラマの流れの中に落とし込みつつ、予備知識のない視聴者のみなさんにも楽しんでいただけるようにさまざまな工夫を凝らしています。ヒロイン・舞がパイロットの世界に飛び込んでいく過程をリアルに感じていただける物語になっていますので、お楽しみに」
航空学校編チームという特別チームを作って専門性の高い分野に挑んだ作品。航空関係と縁のなかった人間も知らない世界を知ることができ、楽しめることを期待したい。