TBS系の情報番組「グッとラック!」は10日、「幼稚園も学校も休校、子どもたちがあふれる場所」として学童保育の現状をVTRで伝えた。MCの立川志らくは、「密閉」「密着」が揃った2密状態にある現状が紹介されると、「何も変わってないんですね」とコメントした。

　この日番組では「幼稚園も学校も休校、子どもたちがあふれる場所」として学童保育の現状をVTRで伝えた。「密閉」、「密着」が揃った2密状態にある横須賀市内の学童クラブ代表は「緊急事態宣言が解除されるまでの間、ずっとこういう状態になると思います」とコメント。子供たちにこまめな手洗いを促すなど、出来る限りの対策を取ってはいるが、対象のクラブは1日4人の職員で、常時目が離せない状態である事を訴えた。

　また学童クラブは、2密解消のため、近くの小学校の校庭で子供たちを遊ばせていたが、校庭を使わないよう市の学童保育課の職員から連絡があり、代表は、電話口で担当に「なんで(校庭を)閉めるんですか？学童を閉めるって言ってくださればいいじゃないですか？　国は『密接』『密集』を避けなさいって言っているのになんで部屋に閉じ込めておくんですか?　ありえないと思います」と激しいやり取りが紹介された。

　最後に学童クラブ代表は、「現状、子供たちを預かる環境ではない」と記者に訴え「このままでは密集した場所で預からなきゃならないと考えたら本当に困ります。親御さんから預かっている大事なお子さんなので、子供が感染して亡くなりでもしたら本当にね…」と言葉を詰まらせた。

　これを見て、前日の放送で「学童は地獄だ」とコメントしていた志らくは、「学校は子供たちが密に集まってしまうから休校させた。なのになぜ学童は休校させないのか?」映像を見て現状の矛盾を突いた。

　続けて「そりゃ子供を預けて働きに行くお父さんお母さんがいるから、その人たちのためには大事かもしれないけど、何が大事だっていう事、働きに行く事よりも子供の命が大事なんですよ。子供の命が大事なのになぜここを閉めなさいと言わないのか？不思議な矛盾な本当に理解に苦しみますね」と疑問を呈した。もちろん矛盾の矛先は学童の代表に向けてではない。

　コメンテーターのアン・ミカは、「みなさんが想像力を持った思いやりを持った協力をしていく事が大切」と強調。

　これに志らくも「すべての教育委員会とは言わないけど、このVTRに出てきた教育委員会は子供の事を考えてないって事ですね。要するに仕事の事しか考えてない」

　同じくコメンテーターの厚切りジェイソンは、VTRを見て「残酷というか、中途半端に、半分くらい閉めてしまうと、残っている(空いている)ところにみんな集まっちゃうんですよね。だから全部やるのか、ちゃんとスペースを確保できるのかを、そこまで考えてほしいですよね」と語った。

　TBSアナウンサーの国山ハセンは、「結局、緊急事態宣言を出してもこうどこか1か所に集中してしまうところができてしまっている訳ですよね」と答えると、志らくは「何も変わってないんですね」と言った。