山崎賢人が主演を務めるTBS日曜劇場「アトムの童」（午後9時）の第4話が、6日に放送された。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　同作は、大手企業や販売元を介さず個人でゲームを制作する通称「インディー」と呼ばれる天才ゲーム開発者・安積那由他（あづみ・なゆた／山崎賢人）が、競争の激しいゲーム業界で大手IT企業「SAGAS」に挑む物語。

　かつて、「ジョン・ドゥ」名義で人気ゲームを開発した那由他と友人の菅生隼人（すごう・はやと／松下洸平）は、SAGASの社長・興津晃彦（オダギリジョー）との因縁がきっかけで解散していた。しかし老舗玩具メーカー「アトム玩具」の一人娘・富永海（とみなが・うみ／岸井ゆき）と出会ったことから、6年ぶりに「ジョン・ドゥ」を再結成。アトムで新たなゲームを作ることとなった。

　今回は、アトムを裏切っていた財務顧問の鵜飼（林泰文）が仲間に加わった。

　鵜飼は、海の元勤務先でアトムに融資している「やよい銀行」の支店長・小山田賢雄（皆川猿時）の指示により、アトムの情報を逐一報告していた。アトムは小山田の策略で融資金のうち5000万円の即時返金を迫られている。鵜飼は海たちを応援するふりをしながら、「潰れるよりはSAGASに売却した方がいい」とアドバイスする。

　それでも海たちは、「インド人投資家にゲームのプレゼンをする」という最後のチャンスに賭けていた。しかしプレゼンを10日後に控えた朝、ゲームのデータが消えてしまった。これも小山田の指示で鵜飼がやったことだった。鵜飼は那由他たち社員が会社を愛していると感じているものの、家族の生活を支えるために小山田の指示に従っている。

　鵜飼を不審に思った専務の八重樫謙吾（でんでん）は、鵜飼を呼び出して核心に迫る。「これ以上、あんたにひっかきまわされて、社内の空気が悪くなるのを見てられんのです。データ消したの、あんたでしょう？」。さらに「わたしゃね、事務方として40年、たくさんの人を見てきたらわかるんです。腹にいちもつのある人間がね」と静かに怒りを伝えた。データを消したことは黙っておくから、すぐに辞めてほしいと告げる八重樫。しかし鵜飼は白を切るのだった。

　会社を思い鵜飼に迫る八重樫の姿に、SNS上では「さすが専務」「切り込む専務」「汚れ仕事買って出たか」「真っ向勝負仕掛けた！」と称賛のコメントが。

　一方で、八重樫演じるでんでんが2011年公開の映画「冷たい熱帯魚」（園子温監督）で恐怖の異常殺人者を演じたことから、「お前、でんでんさんを怒らせたら消されるぞ」「でんでんを怒らせたら“ボディーを透明”にされてしまう」と鵜飼を心配する声も見られた。

　困難を乗り越えながらゲーム開発を進めるアトムの仲間たちの姿に、鵜飼は心を動かされる。小山田から再度データ消去を命令されパソコンに向かうと、そこにはエラー表示が。再試行キーを押さなければ、再びデータが消えてしまう状況に。葛藤したあげく、鵜飼は再試行キーを押した。

　無事にゲームが完成し、融資を受けることができたアトム。那由他は履歴から、鵜飼が再試行キーを押してくれたことを知り感謝する。しかし鵜飼は、自身が最初にデータを消したことを打ち明け謝罪すると、退社の旨を伝えた。海は、「あんなことしでかしたんですから、そう簡単に辞められたら困ります。その分働いてもらわないと」と引き留める。八重樫も「多少は見直しました。このまま誤魔化すこともできたのに、そうしなかったのは」と鵜飼の在籍を認めたのだった。鵜飼はアトムの仲間に囲まれながら、完成したゲームを楽しんだ。

　裏切りを謝罪した鵜飼に、「鵜飼さん、最後は穏やかな笑顔になれてよかった」「鵜飼さんも仲間になって、わくわくしかないです」と喜ぶ声が。また「でんでんに殺されなくて良かったね鵜飼さん」「良かった、鵜飼さん無事で」と安堵の声もあがっている。

※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき