【BreakingDown】200キロ力士撃破の歌舞伎町最強ホストの素顔 地下格時代は10年無敗「分析するのが好き」
格闘家の朝倉未来がスペシャルアドバイザーを務める、1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown6」が3日、都内で行われた。第7試合で200キロ超えの元力士のチャン・エドモンドに勝利した“歌舞伎町最強ホスト”舞杞維沙耶(まき・いざや)の素顔に迫った。
「技術がないのにプロを倒すってカッコいい」
格闘家の朝倉未来がスペシャルアドバイザーを務める、1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown6」が3日、都内で行われた。第7試合で200キロ超えの元力士のチャン・エドモンドに勝利した“歌舞伎町最強ホスト”舞杞維沙耶の素顔に迫った。
身長183センチと恵まれた体格の舞杞。オーディション時には静かで爪あとを残すことはなかったが試合になると人が違ったような動きを見せた。
序盤から強烈な前蹴りをエドモンドの顔面に炸裂(さくれつ)。さらに相手が下がると顔面にジャンプしながらの膝蹴りをお見舞いしていた。
試合後前蹴りについて尋ねると「あれでKOする予定でいたので(笑)。予定がくるいましたね」とホストらしいさわやかな笑顔。
動きにキレがあったが練習はまともにしていなかったという。格闘技経験について「やっていると言ったら格闘家のみなさんに失礼になるくらいで。本当に仲間うちでたまに集まって軽く動きの確認とかを試合の前々日とかにスパーを軽くしてってだけですね。あとは試合のなかでって感じです」と謙遜した。
「BreakingDown」では目立ちたい、有名になりたいという参加者が目立つ。そんななかで舞杞は純粋に“戦い”を求めていた。受け答えも優しく穏やか。格闘技とは無縁にも思える性格だが根っからの格闘技好きだ。
「格闘技を見るのが好きで。分析するのが好きなんですよ。総合格闘技も昔のから今のまで見ていますね。今大会に向けては昔のPRIDEを見ていましたね。エメリヤーエンコ・ヒョードルとかボブ・サップが好きでした」
舞杞の心を刺激するのは下剋上スタイルのファイターだ。「なんか格闘技技術がないのに自分の持っているものだけでプロを倒すってカッコよくなかったですか? 自分のパワーが売りだからパワーだけで倒していくのがカッコイイ」と目を輝かせた。
なぜ「BreakingDown」に応募したのか。今大会で6回目の開催となるが舞杞は第1回から応募していたという。
「いかんせんオーディション映えをしないキャラじゃないですか。(笑)緊張しぃだし、会見もあまり好きじゃないし。ずっと出たかったんですよ」と念願かなっての初出場だったことを明かす。
地下格闘技時代の舞杞は10年間無敗、35戦して31勝。そのうち29勝が1R・KO勝利の実力者。自身の弱点はスタミナ。しかしそれが1分間の戦いの「BreakingDown」にマッチしていた。
「スタミナがないんです。スタミナ切れで地下格闘技で4回負けたことがあって……。1R終わって、ギブアップって言ってリングに上がらなかったり審判に『止めるぞ』って言われて『OK!』って言うみたいな。そういう感じだったのでこのルールが1番最適だなって」
現在、東京・歌舞伎町には200店舗以上のホストクラブがある。激戦区で働くホストが「BreakingDown」との共通点についても言及した。
「自分次第っていうのが近いと思います。ホストも売れるも売れないも自分次第。ブレイキングダウンも勝つも勝たないも自分次第ですよね」
ホスト出身ファイターと言えばRIZIN出場経験のあるYUSHIだ。舞杞はホストとしての才能を認めつつも「同じ時代に同じベルトを持ってたんですけれど、彼はすぐに取られました。僕は10年間守ったので興味はないです(笑)」と冗談ぽく笑った。
「BreakingDown」無差別級にあらわれたニュースター。物静かなホストのけんかファイト。舞杞が見せたギャップは強烈なインパクトを残したに違いない。次回大会参戦に期待が高まるばかりだ。