【エルピス】ゆがんだ報道の裏に隠された真実 骨太な内容に「こういう作品に出合えると嬉しくなる」

女優の長澤まさみが主演を務めるフジテレビ系月10ドラマ「エルピス‐希望、あるいは災い‐」の第2話が31日、放送された。本筋の事件だけでなく、報道の在り方にメスを入れるかのような社会派な内容に「見れてよかった」という声が上がっている。

主演の長澤まさみ【写真:(C)フジテレビ】
主演の長澤まさみ【写真:(C)フジテレビ】

長澤まさみ主演「エルピス」2話

 女優の長澤まさみが主演を務めるフジテレビ系月10ドラマ「エルピス‐希望、あるいは災い‐」の第2話が31日、放送された。本筋の事件だけでなく、報道の在り方にメスを入れるかのような社会派な内容に「見れてよかった」という声が上がっている。

(以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 長澤まさみ4年半ぶりの連ドラ主演作。スキャンダルによって落ち目となったアナウンサーの浅川恵那(長澤)とバラエティー番組の若手ディレクター・岸本拓郎(眞栄田郷敦)らが、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く。

 行方不明になっていた少女が遺体で発見され、その遺体の発見現場や首に残った絞められたあとが岸本が主張する松本死刑囚の冤罪事件と同じことが分かった前回。岸本は事件から身を引いたが、恵那は冤罪事件を追うことを決意していた。家庭に居場所がなく松本死刑囚の家に身を寄せていたヘアメイクのチェリー(三浦透子)は、事件が起きたとされている日は自分の誕生日だったこと、松本がカレーを作り、買ってきたケーキでお祝いをしてくれたことなどを恵那に話し「おじさんが他の女の子を殺していたなんて、あり得ないと思うんですよ」と訴える。チェリーが書き溜めた裁判記録を見た恵那は弁護側と検察側で大きく違うこと、さらに検察側が主張する事件当日の松本の足取りに違和感があることに気が付く。

 チェリーの紹介で松本死刑囚の担当弁護士・木村卓(六角)に会った恵那は、マスコミ嫌いで有名な木村に松本への手紙を託す。すると後日、松本から返信が来るのだが、そこには自白を強要されたことなどが赤裸々につづられ、手紙の最後は「私は絶対にお嬢さんたちを殺めたりはしておりません」と結ばれていた。

 そのころ、冤罪事件を取り扱う危険さや難しさを突き付けられ一旦は事件から身を引いた岸本が恵那の調査を手伝いたいと申し出てくる。調子のよさに呆れつつも岸本を仲間に迎え入れる恵那。彼にも犯行当日の松本死刑囚の足取りを負わせ、検察側の主張通りに動くとチェリーのために購入したケーキが崩れてしまうこと、10分ちょっとでカレーを作らないといけなくなることなどったことなど、矛盾が生じることを確信するのだった。

 独自に調査を続ける恵那の元に、一本の電話が入る。それは報道局のエースで恵那の元恋人・斎藤正一(鈴木亮平)からで、斎藤は恵那と岸本に会ったあと当時の取材ノートを読み返したこと、そして捜査のごく初期の段階で「被害者の少女が若いロン毛の男といるのを見た」という目撃証言があったことを恵那に伝える。

 途中から捜査方針が変わりなかったことにされたというこの目撃証言に木村も当時から注目しており、マスコミの歪んだ報道によって松本が犯人に仕立て上げられたことを嘆く。そんな木村に恵那は、キャスターになりたいと思って頑張ってサブキャスターの席を手に入れたが、その席で自分が伝えたことに“真実”がいくつあったのか分からないと話し「苦くて苦しくて、息が詰まりそうになります。私にはいま、バチが当たっているんだと思います」と胸の内を吐露する。

 同じ頃、岸本は犯行現場の山中にいた。現場を撮影する岸本の背後には人影らしきものがあり、岸本もその気配を感じていた。会社で恵那にそのことを伝えるも、気のせいだとあしらわれる岸本。そんな時、死刑囚3人の死刑が執行されたというニュースがはいるのだった。

 本筋である冤罪事件だけでなく、報道の在り方や報じられることの裏に隠された真実など骨太な内容に、SNSには「こういう作品に出合えると嬉しくなる」「見られてよかった」との声が。斎藤の本音や、岸本が抱える心の闇などまだまだ明かされていない部分も多いだけに「面白くなってきたね~」と、続きを心待ちにする感想が多くあがっている。

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