山崎賢人が主演を務めるTBS日曜劇場「アトムの童」（午後9時）の第3話が、30日に放送された。“那由他”のプレゼンシーンに視聴者の注目が集まっている。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　同作は、大手企業や販売元を介さず個人でゲームを制作する通称「インディー」と呼ばれる天才ゲーム開発者・安積那由他（あづみ・なゆた／山崎賢人）が、競争の激しいゲーム業界で大手IT企業「SAGAS」に挑む物語。

　かつて、「ジョン・ドゥ」名義で人気ゲームを開発した那由他と友人の菅生隼人（すごう・はやと／松下洸平）は、SAGASの社長・興津晃彦（オダギリジョー）との因縁がきっかけで解散していた。しかし老舗玩具メーカー「アトム玩具」の一人娘・富永海（とみなが・うみ／岸井ゆきの）と出会ったことから、6年ぶりに「ジョン・ドゥ」を再結成。アトムで新たなゲームを作ることとなった。

　今回は、那由他がプレゼン時に語った言葉が話題となっている。

　隼人がアトムに加わり1年が経ち、ゲーム開発は順調に進んでいた。そんな中、アトムは銀行から融資金の一部5000万円の即時返金を求められた。1か月の期限の間に返金できない場合、アトムはつぶれてしまう。アトムの財務顧問の鵜飼（林泰文）は、このままつぶれるよりSAGASに売却すべきだと海たちを説得する。

　那由他は、過去に「ジョン・ドゥ」のゲームをSAGASにプレゼンしてくれた友人・緒方公哉（栁俊太郎）を思い出し、隼人と一緒に自分たちも資金集めに奔走する。公哉は興津にゲームを奪われたことで命を絶っていた。しかし那由他は実際に自分が営業することで、過去に公哉がどんな気持ちで自分たちのゲームをプレゼンしてくれたのか、思いをはせるように。

　ある日、那由他は銀行の本店営業部にいた鵜飼に「営業の極意」を教えてほしいと頼む。本店で成績を残せなかったと自虐する鵜飼は、それでも「いいところですね。社員全員がアトムを愛しているというのがよーくわかります。そんな会社は珍しい」と語る。「社員が、アトムの一番のファンなんですね」という言葉に、那由他は感じるものがあった。

　資金集めがうまくいかない中、那由他たちは投資家とゲームクリエイターをマッチングさせる「GAME TO MATCH」に参加することに。投資家からの質問に答える那由他の前で、興津が手を挙げた。

　興津は、アトムがゲーム開発費ではなくアトム存続のために投資を求めていると指摘。「ジョン・ドゥにだったら我々も投資だってしますよ」「なぜアトムにこだわる必要があるんですか」と迫る。

　那由他はプレゼンの場で、公哉のことを打ち明けた。自分たちのゲームを営業してくれた公哉が、なぜ人の心を動かすプレゼンができたのか。「彼は、俺たちジョン・ドゥの1番のファンでした。ファンっていうのは最強なんです。いいところも悪いところも、作り手以上にわかってる」と語る。

　そしてアトムにこだわる理由として、「俺は、アトムのファンです。大ファンなんです。俺は自分を1番生かせるアトムという場所で、アトムのみんなと一緒に、ジョン・ドゥでは作ることのできなかったゲームを作りたい」と答えたのだった。

　このプレゼンシーンにSNS上では、「今回の名言『ファンと言うのは最強』に涙腺破壊されてます」「那由他のことば心に響いたなぁ」「那由他が目をキラキラさせて言った、『ファンって最強なんです』って言葉、オタク生活している人にはぶっ刺さった」と、感動の声が挙がっている。

※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき