1年半前に活動を休止した日韓合同の12人組ガールズグループ・IZ*ONE（アイズワン）が29日、デビュー“4周年”を迎えた。同グループは18年10月29日にミニアルバム「COLOR*IZ」で正式デビュー。K-POPガールズグループのデビューアルバム歴代最高初週売上を記録し、日本のオリコン週間アルバムランキングでも初登場1位を獲得。日韓双方で大きな存在感を放った。

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　日韓合同オーディション番組「PRODUCE 48」で激戦を勝ち抜いた12人によって結成された同グループは、21年4月29日に当初の予定通り2年6か月の期間を終えて解散した。活動延長を求めるファンがクラウドファンディングを実施したが、各所属事務所のスケジューリングや諸事情により惜しまれながらメンバーはそれぞれの道へ進むことになった。

　IZ*ONEの日本人メンバー・サクラ（宮脇咲良）とキム・チェウォンはBTSが所属するHYBE傘下のソース・ミュージックに移籍し6人組ガールズグループ（後に5人組）のル・セラフィム（LE SSERAFIM）として5月2日にミニアルバム「FEARLESS」で鮮烈デビュー。同名タイトル曲のYouTube公式動画（MV）は29日現在、1億2300万回という大反響となっている。

　今月16日には「ANTIFRAGILE」でカムバックし、MVは同4700万回を超えている。サクラは24日に公開されたweverse magazineのインタビューで「最近では確かにちがう段階に入っています。『FEARLESS』の時は『成長する姿を見せたい』という思いが強かったんですが、今回のアルバムでは『私はこういうことが上手なんだ、こういうことをする時にもっと良い踊り方をするんだ』というところが少しずつわかってきています」と自信を語っている。

　解散後、AKB48に戻った同じく日本人メンバーの本田仁美はTikTokアカウントでIZ*ONEのほか、BLACKPINK、aespa、Kep1er、IVEなどK-POPグループのダンスを披露して人気を集めている。7月に放送された日本テレビ系「オクトー ～感情捜査官 心野朱梨～」の第3話でテレビドラマに初めて出演し、10月放送のテレビ東京系「北欧こじらせ日記」でテレビドラマ初主演を果たした。矢吹奈子はHKT48に戻りアイドル活動を再開。昨年、フジテレビ系で放送された土ドラ「顔だけ先生」にレギュラー出演した。今月16日には、千葉・幕張メッセで開催されたHKT48の11周年記念ライブで卒業を発表し女優業に進む夢をファンに伝えた。来春、卒業コンサートを開催する。

　韓国人メンバーでは、アン・ユジンとチャン・ウォニョンが6人組ガールズグループ・IVE（アイヴ）のメンバーとして昨年12月に初シングルアルバム「ELEVEN」でデビュー。4月に2ndシングルアルバム「LOVE DIVE」、8月に3rdシングルアルバム「After LIKE」をリリース。公式MVの再生回数は順に1億6000万、1億6000万、1億2000万に上っており、今月19日にはシングル「ELEVEN -Japanese ver.-」を発売し日本デビューした。14日放送のテレビ朝日系「ミュージックステーション」に生出演し同曲を披露している。

　リーダーを務めたクォン・ウンビはグループ解散後、バラエティー番組の司会や同じ事務所でAKB48の元メンバー・高橋朱里が参加する6人組ガールズグループ・Rocket Punchの楽曲「Let’s Dance」の作曲に共同参加。昨年8月に初ミニアルバム「OPEN」でソロデビューを果たし、今年4月に2枚目のミニアルバム「Color」を発売した。ミュージカル出演や初の単独コンサートを開催しており、今月12日に3rdミニアルバム「Lethality」を発売した。伸びやかな高音が印象的な収録曲「Underwater」のMVは800万回を超えている。11月3日には東京・豊洲PITで日本初ファンミーティングを行う。

　カン・ヘウォンは解散後、個人のInstagramとYouTubeチャンネルを開設し7月に写真集「beauty cut」を発表。ウェブドラマやバラエティー番組、雑誌のグラビアなどの活動を行っている。9月25日には横浜市のKT Zepp Yokohamaで日本初ファンミーティングを開催。IZ*ONEの応援うちわを持ったファンが多数集まった。今後は女優業に進む。

　チェ・イェナは1月発売の初ミニアルバム「SMiLEY」でソロデビュー。Mnetの音楽番組「M COUNTDOWN」で1位を獲得し注目を集めた。8月3日に2ndミニアルバム「SMARTPHONE」をリリース。公式MVの再生回数は「SMiLEY」が2600万、「SMARTPHONE」が1900万を超える人気となっている。バラエティー番組の司会やドラマにも出演するなど幅広く活動中。

　メーンダンサーだったイ・チェヨンはバラエティー番組などに出演。Mnetの女性ダンスクルーサバイバル番組「ストリートウーマンファイター」では切れ味のあるダンスを披露して存在感をアピールした。昨年10月には元メンバーのカン・ヘウォン、チョ・ユリとともに観光番組に出演しIZ*ONEファンを喜ばせた。今月12日には「HUSH RUSH」でソロデビュー。MVの映像には稲妻や満月、コウモリ、棺、薄暗い森などが登場しダークな雰囲気が漂う中、チェヨンがキュートな魅力を振りまくなど新たな魅力をアピールする仕上がりとなっている。

　チョ・ユリは昨年10月に1stシングルアルバム「GLASSY」を発表。今年6月に1stミニアルバム「Op.22 Y-Waltz : in Major」を発売し歌謡番組でソロデビュー後、初めて1位に輝いた。ウェブドラマに出演する一方、今月24日には2ndミニアルバム「Op.22 Y-Waltz : in Minor」でカムバックした。

　キム・ミンジュは昨年8月からMBCの音楽番組「ショー！K-POPの中心」（毎週土曜）の司会を務めた。女優業への本格的な転身を表明しており12月9日に初放送を迎えるMBC新ドラマ「禁婚令、朝鮮婚姻禁止令」に学識と知恵を兼ね備えた王太子妃アン氏役で出演する。今後も女優業を中心に活動する意向だ。

　今月14日から16日まで東京・有明ガーデンで「KCON」が開催された。IZ*ONEの元メンバーであるLE SSERAFIMの宮脇とキム・チェウォン（14日）、IVEのアン・ユジンとチャン・ウォニョン（15日）、チョ・ユリ（16日）が出演者として東京に集結した。観客として14日に来場した本田と合わせると元メンバー12人のうち半数が「KCON」の場に集まったことになり、ファンからは「“半ズワン”が実現した」と喜ぶ声が上がっていた。

　元メンバーはガールズグループ、ソロ活動、女優などそれぞれの道を歩んでいるが、少女時代のように他社に移籍したメンバーが集まりグループが復活した例もある。元メンバーが参加するコンサートやファンミーティングの会場ではIZ*ONEの応援うちわをよく見かける。多くのファンがIZ*ONEの再結集を望んでいる。