7割が「企業との対面機会を奪われた」と回答 コロナ禍での就活事情が実態調査で明らかに

株式会社マイナビが、2021年卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(5643名)を対象に「マイナビ 2021年卒大学生活動実態調査」を行い、3月末時点での結果を発表した。新型コロナ禍でのリアルな就活事情がわかる結果となっている。

新型コロナ禍での就活の実態が明らかに(写真はイメージ)【写真:AC】
新型コロナ禍での就活の実態が明らかに(写真はイメージ)【写真:AC】

WEBでの説明会は長所も挙げられる一方で「社内の雰囲気が掴めない」との不安の声も

 株式会社マイナビが、2021年卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(5643名)を対象に「マイナビ 2021年卒大学生活動実態調査」を行い、3月末時点での結果を発表した。新型コロナ禍でのリアルな就活事情がわかる結果となっている。

 2021年卒大学生・大学院生の3月末時点の内々定率は20.5%で前年同月比7.8%増という結果となっている。内々定保有者の平均内々定保有社数は1.4社でこちらも前年同月比で0.1%増。活動を継続する学生(未内々定者+内々定を保有したまま活動を継続する学生)の割合は94.5%となった。

「新型コロナウイルスの影響で、就職活動において十分な機会が奪われていると感じること」といった問に対しては、「会社説明会(対面)への参加」が69.1%で最も多く、例年であれば対面の会社説明会で深めることができたであろう「企業研究」についても3番目に多く40.7%の就活生が機会を失われたと感じているようだ。また、「就職活動スケジュールの把握」については2番目となる41.8%が投票するなど不透明な状況への不安の声があがっている。

 またこの状況下だからこその質問である「就職活動に関わる新型コロナウイルスの企業対応のうち、企業の印象が良くなる対応」という項目では「WEB上での会社説明会(セミナー)の場が用意されている」が71.7%で最も高く、続く2番目にも43.0%で「内々定まで全ての工程がWEB上でできるようになっている」と、WEBで完結できる就職活動へ好印象を抱く学生が多い結果となっている。

 また、39.5%が「マスク着用のまま参加することを許可している」へ投票。さらには少数意見ではあるものの「会社説明会や面談の場でマスクや消毒液が用意されている」は10.8%の得票率だった。

 WEBセミナーに参加した学生からは「コロナ感染を予防でき、自宅で視聴できるため交通費の負担が軽減される。また、LIVEでないWEBセミナーは一度停止してメモもとれるため聞き逃しが少ない」と良い点が挙げられる一方で、「実際に社員の方々と話ができない、社内の雰囲気が掴めないというところが気になった」などネガティブな側面も浮き彫りとなっている。

 例年とは情勢の異なる新型コロナ禍での就職活動は、就活生のみならず企業側も“試行錯誤”で行っていることがわかる結果となっている。

次のページへ (2/2) 【表】マスクの有無も企業評価のポイントに!? 新型コロナ禍での21年卒就活事情の実態調査結果
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