自宅の写真が無断で虚偽広告に 写真販売サイトが謝罪 出品者、購入会員双方に規約違反
自宅の写真が無断で虚偽のネット広告に使用されていた問題で、画像素材販売サイト「スナップマート」を運営するスナップマート株式会社は13日、写真の出品者、購入会員双方に規約違反があったとして謝罪した。当該画像はすでに削除する対応を取っている。
自宅の持ち主の告発が波紋 「記載内容も全くのでたらめ。怒りを覚えました」
自宅の写真が無断で虚偽のネット広告に使用されていた問題で、画像素材販売サイト「スナップマート」を運営するスナップマート株式会社は13日、写真の出品者、購入会員双方に規約違反があったとして謝罪した。当該画像はすでに削除する対応を取っている。
取材に文書で回答した。
「本件にあたっては、出品者ご本人の事実確認ができておらず、明瞭になっておりません」と調査を継続中としつつも、規約に反した出品の可能性が高いと判断。
「弊社へのお問い合わせ内容から、出品者が著作権者の許可なくコンテンツをアップロードした疑いがあると考えられ、誠に遺憾に思っております。弊社では、このようなお問い合わせがあった場合、一律で、即時に該当のコンテンツを販売停止とする対応を行っており、今回ご指摘のあったコンテンツもすでに販売停止となっております」とした。
一方で、写真の購入会員については、「関係各所によれば、購入会員は本件コンテンツを広告に使用したものの、当該広告の内容は事実と異なるものであったとのことです」と説明。広告には、「庭付き4LDK建てちゃった」「このクオリティで月5万円台は最高」などのキャッチコピーが躍っていたものの、自宅の持ち主は、ENCOUNTの取材に「人の家をあたかも自分が建てたかのような口ぶりで広告とし、記載内容も全くのでたらめ。怒りを覚えました」と激怒。スナップマートの調査でも、コンテンツの利用規約で定める範囲・用途に違反することが確認されたという。
その上で、「出品者による著作権者の許可なくコンテンツをアップロードした疑い、かつ、購入会員においても利用規約に違反する使用が行われたことは、弊社としても大変遺憾であり、両者に対しては厳正に対処いたします」と断定。
「今回の件で、著作権者様、家屋の所有者様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。
また自宅の画像は、建物にガレージが併設され、駐車中の車のナンバープレートも写っていた。
これについて、「ナンバープレートの写り込みについて法令等に違反するものではないと認識しておりますが、本件について車の所有者様にご不快な思いをさせてしまったことを重ねてお詫び申し上げます。ナンバープレートの写り込みについては今後審査を厳しく行うとともに、既存のコンテンツについても改めて精査する等により対応していければと存じます」との見解を示した。
同サイトは、出品者がスマホで撮影した写真も手軽にアップロード、販売できる仕組み。
ただ、写真の許諾や著作権クリアなどは原則、出品者にゆだねられており、個人の責任によるところが大きい。
「弊社ではコンテンツの販売にあたり、販売開始前に出品者がアップロードしたコンテンツの審査を行っておりますが、弊社において特定の写真について出品者がどこで撮影を行ったか等の撮影の経緯までは把握できかねますので、利用規約において出品者(撮影者・制作者)がコンテンツの著作権のほか被写体の権利等もクリアになっている旨を保証したうえでアップロードすることを定めております」としている。