竹内涼真が主演を務めるテレ朝木曜ドラマ「六本木クラス」（午後9時）の第10話が8日に放送された。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　同作は、Netflixで大ヒットした韓国ドラマ「梨泰院クラス（イテウォンクラス）」を、「日韓合同プロジェクト」としてリメイク。本家「梨泰院クラス」は、ソウルの飲食店激戦区・梨泰院を舞台に飲食業界の成功を目指す若者たちの物語。「六本木クラス」では梨泰院の舞台が六本木に移り、竹内が主人公の宮部新を、外食産業トップの「長屋ホールディングス」会長・長屋茂を香川照之が演じる。

「二代目みやべ」のマネジャーを務める大人気インフルエンサーで、天才かつソシオパス（反社会性パーソナリティ障害）の麻宮葵（平手友梨奈）は、新に振られ休暇を申し出た。一方、料理番組「三ツ星スタジアム」でみやべに負けたことに納得のいかない茂は、息子の龍二（鈴鹿央士）に次の結果次第では長屋を継がせないと告げる。龍二は番組の件を自分に任せてほしいと茂に申し出た。みやべに勝つ秘策があるという。

　料理番組の影響でにぎわうみやべは、フランチャイズ化に向けて説明会の準備に忙しい。しかし説明会当日、みやべに10億円の出資を約束した「ゴールデンアースキャピタル」の古関憲吾（夏生大湖）が、投資を白紙に。リード投資家の古関が離れたことで、他の投資家からも次々と断りの連絡が届く。これも茂が仕掛けたことだった。休暇中だった葵は、投資話を新に勧めたことに責任を感じ、再び投資家探しに奔走し始めた。

　龍二と長屋の室長・楠木優香（新木優子）は、料理対決に向けて作戦を練っていた。みやべで働いていた龍二は、”美人料理人“として話題の綾瀬りく（さとうほなみ）の人気が、みやべの勝利につながっていると分析。誰が作ったのか分からない形で審査員に食べてもらえるよう、番組側に根回しするという。さらに勝利に向けて、「ひとつだけ切り札がある」という。

　葵が新しい投資家を懸命に説得した結果、「料理対決で優勝すれば投資する」と条件が出された。しかし料理対決当日、りくのトランスジェンダーを暴く報道が出てしまった。女性として生活していることを親に報告していなかったりくは、自分の口から報告する前に知られてしまったことにショックを受ける。さらにネットの書き込みや周囲の目線が気になり、料理対決どころではなくなってしまった。

　龍二の「切り札」の意味を知った優香は、「仲間だったんじゃないの」と龍二を問い詰める。りくについて、「僕にとっては数少ない、大切な友達です」と答える龍二。なぜこんなことをしたのか尋ねる優香に、龍二は「勝つためですよ。これが長屋のやり方ですよね。友情ごっこはもう終わったんです」と冷たく答えた。

　動揺しながらも決勝に出ようとするりくに、新は「出なくていい」「逃げてもいい」と声をかける。それでも出ると言うりくに、「逃げるのとは違うか。別に間違ったことはしていない」「りくはりくだから、他人を納得させる必要なんてない」と優しく声をかけた。新は番組担当者に、りくの代わりに自分が料理を作ると提案する。

　記事を読んだ葵は、りくに電話をかける。葵は朝、詩集を読んでりくの事を思い出したという。「この状況でりくにこの詩を聞かせる私は、悪い女だね」と前置きし、詩を読み始めた。

「私は石ころ-
炎で焼いてみよ。
私はびくともしない石ころ。
激しく叩いてみよ。
私は強くて硬い石ころ-
深い暗闇に閉じ込めてみよ。
私は独り輝く石ころ
やがて砕け散り
灰になって消えていく。
そんな自然の摂理さえ跳ね返す石ころ
生き残った私は
私は
私は
ダイヤだ」

　この詩を聞いたりくは、決勝が始まる直前にスタジオに入る。新に代わってキッチンに立つとカメラを見据え、「二代目みやべ、料理長・綾瀬りく。私はトランスジェンダーです」と告白した。そして「私は今日、優勝します」と宣言したのだった。

　傷つきながらもカメラの前に立ったりくに、SNS上では「りく復活！！」「りくかっこいいよ。勇敢だよ。ダイヤだよ」と声援が。また葵が読んだ詩にも、「あの石ころの詩が染みる……」「葵の詩の朗読、響くな」と感動する声が挙がった。一方、これまでりくと友達だった龍二の変貌（ぼう）に、「龍二闇堕ち？」「龍二……めちゃくちゃ嫌な奴になっちゃった」「ほんの数週間前までは龍二本当良い子だったのになぁ」とショックを受けるコメントも見られた。