川口春奈、フジ連ドラ初主演決定 「Snow Man」目黒蓮と共演のラブストーリー

俳優の川口春奈が、フジテレビ系で10月にスタートする木曜劇場「silent」(午後10時、読み:サイレント)で主演を務めることが分かった。川口にとって本作がフジテレビ系連続ドラマ初主演となる。また、共演にはフジテレビ系連続ドラマ初出演となる人気グループ「Snow Man」の目黒蓮が決定した。

目黒蓮(左)と川口春奈【写真:(C)フジテレビ】
目黒蓮(左)と川口春奈【写真:(C)フジテレビ】

脚本・生方美久氏、演出・風間太樹 完全オリジナル

 俳優の川口春奈が、フジテレビ系で10月にスタートする木曜劇場「silent」(午後10時、読み:サイレント)で主演を務めることが分かった。川口にとって本作がフジテレビ系連続ドラマ初主演となる。また、共演にはフジテレビ系連続ドラマ初出演となる人気グループ「Snow Man」の目黒蓮が決定した。

 完全オリジナルとなる本作は、川口演じる主人公の青羽紬が、本気で愛するも別れることになってしまった高校時代の恋人・佐倉想(目黒)と8年の時を経て偶然の再会をはたし、そこに待ち受けていた現実と向き合いながらも、寄り添い、乗り越えていこうとする姿を丁寧に描いていくラブストーリー。今を生きようとしている女性と、障がいを患ってしまったことで自分と向き合えず別れを選んでしまった青年。音のない世界でもう一度“出会い直す”ことになった二人と、それを取り巻く人々が織り成す、せつなくも温かい物語だ。

 今作の主人公・紬は、地元の短大を卒業後に上京、一度は就職したものの、うまくいかずに退社。今は渋谷の大型CDショップでアルバイトとして働き、大好きな音楽に囲まれて生活している。音楽が好きになったのは、高校時代に付き合っていた想の影響。その想を意識するようになったきっかけも、想の“声”が好きだったから。最近では、正社員にならないかとの誘いも受け、それなりに充実した毎日を過ごしている。また、弟思いの性格で、大学生の弟を半ば養うようにして姉弟(きょうだい)2人、一つ屋根の下暮らしている。

 普段は明るく元気な振る舞いをみせる紬だが、実際は周囲の人間に合わせるためにふるまってしまっているところもあり、その優しすぎる性格で本当に言いたいことや考えなどをため込んでしまうような一面も。高校卒業後に想と別れてからは新たな環境で生きることを決め、違う道を歩み始めるも、再び想に出会ってしまったことで、8年の月日が流れた今も自分の中に消えることなく残っていた想に対する気持ちと、今の自分を支えてくれている人たちへの思いが交錯し、葛藤してしまうことに……。

 川口が木曜劇場に出演するのは「Chef~三ツ星の給食~」以来、6年ぶり。そんな川口が、大切な人を一途(いちず)に思い続ける紬という一人の女性をどう演じていくのか注目だ。

 一方、目黒が演じる想は、かつて紬が大切に思った恋人であり、18歳の時に「若年発症型両側性感音難聴」を発症したことで音のない世界で生きることになった青年。難病指定にもなっているこの病は40歳未満で発症し、両耳がだんだんと聞こえなくなっていくという難聴が主な症状で、有効な治療法が確立されていない難病の一つとなっている。そんな想は、高校時代はサッカー部のエースを務めるも、普段は好きになった相手にもつい素っ気ない態度を取ってしまう少し内気な性格の持ち主。高校を卒業する頃には難聴の症状が出始め、いずれはほとんど聞こえなくなってしまう可能性が高いという現実を知らされることになる。

 地元を離れ東京へ進学するタイミングに合わせて紬に別れを切り出し、一方的に、何も告げずに彼女の前から姿を消してしまう。紬だけでなく、高校仲間との縁も全て断ち切り、スポーツ推薦を受けた東京の大学に進学した想だったが、難聴によって起きた変化にとまどい周囲からも期待されていたサッカーも諦めることに。その後、大学を卒業してからは人とのコミュニケーションを取ることにつらさを感じて職を転々としたが、現在は在宅で校閲の仕事をしながら、限られた人にしか心を開かずに日々を過ごしている。しかし、一生会わないと決めていた紬とのまさかの再会を果たしたことで、その閉ざしていた心にある変化が起きはじめる……。

 そんな想を演じる目黒は、現在活躍が期待される若手俳優の一人であり、映画「おそ松さん」ではコメディーにも挑戦したほか、レギュラー出演しているバラエティー番組でも新たな一面をのぞかせるなどさまざまな表情を見せ、幅広い人気を得ている。

 さらに今作では手話での演技にも挑戦。実際、この役が決まってすぐの頃から手話指導を受け、忙しい仕事の合間を縫って寸暇を惜しんで手話レッスンに励んでおり、その真摯(しんし)で真剣な姿勢にスタッフが感嘆するほど。“今最も勢いに乗る俳優”の1人である目黒が今作で、想という役柄をどう表現していくのかにも注目だ。

 本作の脚本を務めるのは、若手脚本家の登竜門とも呼ばれ、これまで野島伸司氏や坂元裕二氏など数多くの作家を輩出してきた「フジテレビヤングシナリオ大賞」にて、去年大賞を受賞した生方美久氏。

 その受賞作品となった「踊り場にて」はドラマ化され、プロバレエダンサーの夢を諦め、高校で国語教師として働く主人公が、同じように夢を諦めかけている生徒たちと関わり、自分を見つめ直していくという物語が話題を呼んだ。この年の審査員を務めていた村瀬健プロデューサーが生方の才能にほれ込み、コンクール出品作以外の脚本を一度も書いたことのない全くの新人ながら、木曜劇場という伝統のある枠で、しかも完全オリジナル作品での脚本家デビューという異例の抜てきを敢行。川口も目黒も口をそろえて「脚本が本当に面白くて、次の回の本が来るのが楽しみで仕方ない」と言うように、抜てきに応える脚本となっている。

 そしてこの作品の演出を務めるのは、映画「チア男子!!」をはじめ、映画化もされた「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京系)や、「うきわ ―友達以上、不倫未満―」(テレビ東京系)、今年6月に放送され、人気芸人が1話ずつ脚本を務めたことでも注目を集めた三夜連続ドラマ「脚本芸人」(フジテレビ系)などを手掛けてきた風間太樹。31歳という若さで、ゴールデン・プライムタイムの連続ドラマの演出を担当するのは初。生方が紡ぎ出す言葉を、風間がどう演出し、映像として作り上げていくのかにも期待が集まる。

 川口春奈、目黒蓮のコメント全文は以下の通り。

○川口春奈

――出演が決まったときの感想を教えてください。

「出演の話を頂いて、自分にとって挑戦する作品になるという気持ちになりました。このストーリーを読んだとき、色々考えさせられたり、すごく切なくなったりしながら、お話を読んでいくにつれて、どんどんその世界観に引き込まれました。紬や想、それぞれが抱える問題に葛藤している姿がとても現実的で、私の心に刺さりました。このような作品に目黒さんとご一緒できるのが楽しみでもありますし、いろんなキャストの皆さんとこのチームで作り上げられるということにわくわくしているので、一緒にお芝居をしながら生まれてくるものが楽しみです」

――紬という役どころについて。

「紬はきっと、人生の片隅にずっと想がいるような、とにかく健気で一途(いちず)に誰かを思い続けている女性だと思います。そんな存在の彼の耳が聞こえなくなってしまったという部分にどう向き合って、そして彼女がどのように成長していくんだろうというのは、撮影を通して私自身も楽しみです。また、明るくて芯がありながらもチャーミングな部分があったり、私が感じる紬のいとおしい部分も演じていけたらと思っています」

――視聴者の皆さんへメッセージ

「この作品はとても考えさせられるようなシリアスな部分も多いと思います。そんな中で紬という一人の女性が生きていく上で、色んな人と出会って色んな日常を送っていく姿や、紬が想に対してどう向き合って、二人がどうなっていくのか、私自身も楽しみにしています。切なくも温かい、そんなドラマにできたらと思っています。是非ご期待ください」

○目黒蓮(Snow Man)

――出演が決まったときの感想を教えてください。

「出演の話を頂いて、初めて脚本を読んだとき、一話を読みながらボロボロに泣いてしまいました。そこに書いてある言葉の数々から、いろいろと想像することができて、心をわしづかみにされた感覚になりました。そして、この作品で川口さんとご一緒させて頂けるということで、お芝居で学べることなどたくさん吸収できたらいいなと思います」

――想を演じる上で心がけたいこと、意気込みをお願いします。

「想はすごく優しい人なんだと思いました。優しいからこそ、耳が聞こえなくなってしまって、本当にいろんなことを考えただろうし、紬をはじめ周りの人たちにも彼なりの優しさを見せているんじゃないかなって感じました。そんな想が、周りの人たちからの支えを通じてどう変わっていくのか、演じる僕自身も本当に楽しみです。手話に関してはちょうど一年前ぐらいに興味を持つ出来事があって、その時に自分なりに調べたことがあったんです。そういうこともあり、今回の役もそうですが、こうして手話を習っていくというのがすごくありがたいですし、わからないことも徹底的に先生に聞いたりしながら毎日たくさん勉強させてもらっています」

――視聴者の皆さんへメッセージ

「改めて生きていく上で気付かされたこともたくさんありましたし、最初に脚本を読んだ時に感じたこの感動を、見てくださる皆さんにも届けられたらいいなと思っています。そしてこの作品を見てくださった方が、例えば海外の言葉を覚えてコミュニケーションを取ったりするのと同じように、手話を実際に覚えて通じ合っていく、そういうあたたかい世界になったらうれしいです。精一杯で全力で演じさせてもらいます」

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