俳優の小栗旬が主人公・北条義時を演じるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」（毎週日曜、午後8時）。第29回では比企能員（佐藤二朗）が一幡を、北条時政（坂東彌十郎）は千幡を、という跡継ぎを巡る覇権争いが描かれた。その中で、時政とともに、りく（宮沢りえ）が阿野全成（新納慎也）の力を利用するなど、野心家ぶりがうかがわれる内容だった。気になる7日放送の第30回の見どころを探った。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　NHKによると、源頼家（金子大地）に対して呪詛（じゅそ）を行った疑いにより、全成は詮議を受けるという。比企能員はその背後に北条家の暗躍があると確信し、対決姿勢をさらに強める。そのころ北条家では、夫・全成を巻き込まれて激怒した実衣（宮澤エマ）が父・時政を追及。名乗り出ようとする時政だが、りく（宮沢りえ）に止められる。義時（小栗旬）は北条家を守るために一案を講じ、畠山重忠（中川大志）の助力を得て……、という内容とされる。

　番組の公式サイトの予告編では冒頭、「北条VS比企」という字幕が登場し、三浦義村（山本耕史）の「いよいよ北条と比企の一騎打ちか」という声が紹介されている。その後、「巻き込まれた全成を救え」というナレーションが流れ「全成 絶体絶命」という字幕が登場する。比企の「これはもはや謀反」という言葉の後、「あの人に罪をかぶせるおつもりですか」という声と実衣が涙を流す映像が紹介されている。

　全成については史実にもあることだが、脚本家・三谷幸喜氏がどう描くのか。予告編にある実衣の涙の映像からは何とも切ない心を揺さぶられる第30回になりそうな気がする。