コロナ“時間差感染”が子育て世代を直撃 ワンオペと長期自宅療養で心身限界
新型コロナウイルス第7波が猛威を振るっている。東京では、22日の新規感染者が過去最多となる3万4995人(重症者は15人)に達した。これに悲鳴を挙げるのが、幼い子どもを育てる親たちだ。家庭内では、コロナの“時間差感染”が広がっており、長期の自宅療養で心身とも疲労困ぱいになるケースが相次いでいる。
1児の母・ラブリが涙「言葉では言い表せないほどの疲労」
新型コロナウイルス第7波が猛威を振るっている。東京では、22日の新規感染者が過去最多となる3万4995人(重症者は15人)に達した。これに悲鳴を挙げるのが、幼い子どもを育てる親たちだ。家庭内では、コロナの“時間差感染”が広がっており、長期の自宅療養で心身とも疲労困ぱいになるケースが相次いでいる。
アーティスト・白濱イズミとしても活動し、1児の母でモデルのラブリは19日、自身のインスタグラムに悲壮な言葉をつづった。
「家族みんなでコロナ感染 夫→娘→私と1週間ずつのズレで感染しまして、私が感染した頃にはもう言葉では言い表せないほどの疲労でこれから私の番ですか…とお布団に顔押しつけて涙が出ました笑(お察し下さい)」
コロナ陽性を示す検査キットの写真を添え、自身が感染した際の心境を振り返った。子どもはまだ2歳で、家事を1人でこなしながら、2人の看病を続けていた様子がうかがえる。
家族そろってコロナに感染する例は後を絶たない。第7波は感染力が強く、未就学児の感染が増えているのも特徴だ。保育園や幼稚園でウイルスをもらい、親に“時間差”感染する。この場合、子どもの療養期間が終わっても、親の療養期間が続いているため、長期の自宅待機となり、負担が大きい。
1児の父で都内に住むAさん家族も一家で時間差感染した。2歳の長男が保育園から帰宅後に発熱。3日おきに妻→夫と発症した。
長男は、1日で回復し、元気いっぱいになった。保育園は、10日間の登園自粛で、自宅からは出られない。そのうち、妻が40度近い高熱を出してダウン。Aさんは、リモートで仕事をしながら、3度の食事作りから風呂、歯磨き、寝かしつけをイヤイヤ期真っ只中の2歳児相手にワンオペ状態でこなしたという。じゃれついてくる息子にソーシャルディスタンスは通じず、自身の感染対策を取りながらの生活に、日中は気が休まる暇がなかった。
Aさんは取材に対し、「子どもの相手だけでも大変。アニメのDVDを見せて過ごしましたが、室内でも動かないと体力が減らず、昼寝もなかなかしてくれない。正直、妻のことまで気が回らなかったです」と話した。
そして、疲労が蓄積しているところに、自身が発熱。体温はみるみる39度付近まで上昇した。「頭が割れるように痛く、体の節々にチクチクと刺すような痛みが走りました。風邪も滅多にひかない体質ですが、コロナは体の隅々までウイルスが回っている感じ。明らかに風邪とは違うなと感じました」
この状態で2人の面倒を見るのは不可能で、やむをえず回復途上の妻に子どもの世話と家事を任せ、寝込んでしまったという。
妻と子どもが感染した時点で、宿泊療養施設に2人で移動してもらうことも考えたが、妻は子どもの面倒を見られるような体調ではなく、療養期間終了まで施設内で子どもがずっと大人しく過ごせるとも思えなかった。そもそも施設に“空き”はない。一家感染も、やむを得ない理由があると、Aさんは語る。結果的に、保育園は送迎役の親の療養期間が終わるまで、2週間休むことになった。ずっと室内で過ごしているうちに、子どもの指しゃぶりが復活し、療養生活による精神面への影響も気になるところだ。
コロナの爆発的な流行は、小さな子どもがいる家庭に暗い影を落としている。