【BreakingDown】「顔は商売道具じゃない」 ボコボコにされた“歌舞伎町No.1ホスト”が示した覚悟
1分間で最強を決める格闘技イベント「BreakingDown5」(17日)第15試合、バンタム級ワンマッチ
RIZINファイター・YUSHIに水抜き教わる
1分間で最強を決める格闘技イベント「BreakingDown5」(17日)第15試合、バンタム級ワンマッチ
歌舞伎町No.1ホスト・咲人が、山川そうきとの“イケメン対戦”で敗れた。この試合は大会後の総括で、スペシャルアドバイザーの朝倉未来がベストバウトに挙げていた。なぜ、顔が傷つくことを恐れず参加したのか。咲人に話を聞いた。
序盤、咲人は勢いよく前に出たが、攻撃が思ったように当たらなかった。一方で山川の正確な打撃を被弾。1分間でボコボコにされた。結果は0対5の判定負けだった。
オーディションから煽り合い、その後もSNSでバチバチにやりあった。互いの頭髪をかけるまでになった。そんな2人のストーリーも含めて、未来はこう評価した。
「パフォーマンスとかではなくて本当に喧嘩(けんか)をしていたと思う。そういう意地と意地のぶつかり合い。ああいう試合が増えたらいい」
咲人は歌舞伎町のホストクラブ「TOP DANDY」の常務取締役。6月の売上は1400万円を超えるNo.1ホストだ。山川からは「ホスト」という職業を馬鹿にされ続けた。
大会後、敗戦にうなだれる咲人は「僕的には悔しいのひとことしか出ない試合だった。正直、本当にカッコ悪い姿見せちゃって、情けなくて今、SNS開くのも怖いくらいです」と心境を明かした。
顔には複数の傷が残っていた。それでも「顔は実際、商売道具じゃないですよ。そう思っていたらこの大会に出ていないと思いますし、やるからには頑張りたいと思って出たので顔の傷とかは全然大丈夫」とさわやかに笑った。
所属するホストクラブでも実績を残し、富も名声も手にしている。この大会を通して何を変えたかったのか。敗戦直後も変わらない思いを口にした。
「変えたかったのはホスト界のイメージ。ホストというのがエンターテインメント業のひとつと思ってもらえるように。今ホストをやっている人とか、これから始めようと思っている人たちに夢を与えたかったんです」
格闘技界にはRIZINで闘う元ホストファイターがいる。ド派手な入場で注目を浴びるYUSHIだ。“先輩”への思いも語った。
「今回、水抜きの減量の仕方を教わったりしていたので勝ちを届けたかったです。悔いが残ります。スター性が長けている先輩なので、まだまだ全然及ばないなと思いました。ちゃんと強くなって今後RIZINにも出たいです」
試合に負けたが、目は死んでいなかった。「負けて、引けない」と次を見据えている。「Breaking Down」でのし上がり、YUSHIとともに格闘技界に新しい風を起こすつもりだ。