菅前首相、SP同行でラジオ番組の収録 盟友だった安倍元首相の殺害に「悔しくて仕方ない」
前千葉県知事で俳優の森田健作(72)がパーソナリティーを務めるラジオ2番組の収録が12日、都内で行われ、菅義偉前首相(73)がゲスト出演した。20年以上の付き合いになる森田の番組への出演は、首相時代の昨年6月以来だが、くしくも今回は安倍晋三元首相が銃撃で殺害されて3日後で、菅氏は葬儀・告別式に参列後、FM NACK5「森田健作 青春もぎたて朝一番!」(日曜午前6時30分)の収録スタジオ入り。今月17日と24日放送分で、事件当日の状況と今の思いなどを語った。
都内のスタジオで収録
前千葉県知事で俳優の森田健作(72)がパーソナリティーを務めるラジオ2番組の収録が12日、都内で行われ、菅義偉前首相(73)がゲスト出演した。20年以上の付き合いになる森田の番組への出演は、首相時代の昨年6月以来だが、くしくも今回は安倍晋三元首相が銃撃で殺害されて3日後で、菅氏は葬儀・告別式に参列後、FM NACK5「森田健作 青春もぎたて朝一番!」(日曜午前6時30分)の収録スタジオ入り。今月17日と24日放送分で、事件当日の状況と今の思いなどを語った。
「私は一報を聞いたとき、『とにかく無事でいてほしい』という思いでした。私は(事件現場の)奈良まで行きました。その間に、厳しい情報が多く入ってきました。悔しくて仕方なかったです」
第2次安倍政権では、首相と官房長官で盟友だったが、それ以前から安倍氏と親しい間柄だったといい、「日本にとって大変な損失です。リーダーシップ、先見性のある類まれな方でいろいろと学ばせてもらいました」。2016年の米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利した際は、当時首相の安倍氏がいち早く祝福の電話をしているが、菅氏は電話がつながる前のエピソードも明かした。
「安倍さんに『トランプさんが大好きなアメリカンドリームとゴルフの話はした方がいいですよ』と、伝えさせていただきました」
その後、安倍氏はトランプ氏だけでなく、ロシアのプーチン大統領とも交流を重ねて、信頼関係を築いた。その事実も踏まえ、菅氏は「物おじしない人でした。そして、国際的にも『何かあったら、晋三に相談したらいい』となっていました」「安倍さんは、安全保障で日米同盟を機能できるように変えました。これは最高の功績です」などと故人を称えた。
また、今月18日放送分のニッポン放送「森田健作 青春の勲章はくじけない心」(月曜午後6時20分)では、自身の生い立ちから政治家を志すまでの歩みを語った。農家の長男として生まれ育つも、家業を継ぐのが嫌で上京。工場で働いていたものの、2年遅れで大学に入学した。卒業後には就職したが、「世の中を動かしているのは政治。ここに人生を懸けてみたい」と決意。衆議院議員だった小此木彦三郎氏の秘書に就いたのは、卒業から2年後だったが、「そこからはアクセルを踏みっぱなしです」と表現した。
収録スタジオには、SP(セキュリティーポリス)が同行。安倍氏の事件を受け、閣僚を終えた要人の警護も見直されているが、菅氏は「警護が付く前は1人で(東北出身者にとって東京の玄関口である)上野駅近くに行ってアメ横を歩いたりしていました」と懐かしそうに話す一幕もあった。