GENIC、7人が振り返るニューアルバムまでの2年間「一番辛い時期こそ成長のチャンス」

7人組男女ダンス&ボーカルグループ「GENIC」(=ジェニック)が待望のセカンドアルバム「Ever Yours」を完成させた。記録的な日本の暑さを吹き飛ばす元気いっぱいのアゲアゲナンバー「ジリジリSUMMER」をはじめ、グループとしての成長を感じさせる全12曲。し烈なオーディションを勝ち抜いてメジャーデビューの切符を手にした7人にとっては、コロナ禍も成長の1つとしてポジティブに乗り越えようとしている。そんな2年間の「メンバーの成長」について振り返ってもらった。

GENIC(前列左から)雨宮翔、宇井優良梨、金谷鞠杏、西本茉生 (後列左から)増子敦貴、小池竜暉、西澤呈【写真:荒川祐史】
GENIC(前列左から)雨宮翔、宇井優良梨、金谷鞠杏、西本茉生 (後列左から)増子敦貴、小池竜暉、西澤呈【写真:荒川祐史】

セカンドアルバムで見せたGENICの進化

 7人組男女ダンス&ボーカルグループ「GENIC」(=ジェニック)が待望のセカンドアルバム「Ever Yours」を完成させた。記録的な日本の暑さを吹き飛ばす元気いっぱいのアゲアゲナンバー「ジリジリSUMMER」をはじめ、グループとしての成長を感じさせる全12曲。し烈なオーディションを勝ち抜いてメジャーデビューの切符を手にした7人にとっては、コロナ禍も成長の1つとしてポジティブに乗り越えようとしている。そんな2年間の「メンバーの成長」について振り返ってもらった。(取材・文=福嶋剛)

 GENICのリーダー、西本茉生(にしもと・まいき)は、2年前には気が付かなかった自身の個性をメンバーから教えてもらったという。

西本「最初のアルバムでは気付なかったことなんですけど、今回のレコーディング中に(西澤)呈(じょう)が僕の声の低さが武器になるって言ってくれたんです。自分らしい歌い方ってなんだろうって探していたところだったので、呈のひと言でそれに気が付いたというか。やっぱり作詞作曲ができるメンバーがいるからこその気付きでもあるし、そういったお互いを高め合うというGENICの良さみたいなところが、今回作品にも反映できたかなと思っています」

 西本に刺激を与えた西澤はソングライターとしてこの2年間の経験が大きかったという。

西澤「今までは個人的に作ってみたいものやチャレンジしたいものという視点から曲を作っていたのですが、GENICとしてライブを重ねていくうちにファンのみなさんが求めている“これぞGENIC”という曲をどんどん作っていきたいなって思うようになりました。『こんな音で、こんな歌詞で曲を作ったらライブも絶対盛り上がるだろうし、きっとファンのみなさんも喜んでくれる』っていう。だから音楽との向き合い方が前回とは違います。音楽がぼくの生活の一部から体の一部分になったような感じです」

 雨宮翔(あめみや・かける)は、自分自身と向き合って足りないものを補ってきた2年だったと話す。

雨宮「僕は昔からダンスをやってきて歌う機会が少なかったので、GENICに入って歌と向き合った2年間でした。自分に足りないところがはっきりと見えてきたので、毎日個人レッスンというか自習練習をひたすら繰り返して、だいぶ歌を大切にしながらパフォーマンスができるようになりました」

 宇井優良梨(うい・ゆらり)は、メンバー間の理解がより深まった2年だったと振り返る。

宇井「この2年でみんなと話をする機会も増えたので、それぞれの考え方や意見を聞いたり知ったりすることも多くなったことが大きいです。私以外の6人6通りの考え方をインプットできたので、パフォーマンスとか音楽以外の面でも何かを解決しなくちゃいけない場面で、ちゃんとみんなを理解しながら意見できるようになったことは2年前より成長したところですね」

 小池竜暉(こいけ・りゅうき)は、着飾っていた“余計なこだわり”を脱ぎ捨てることができた。

小池「良い意味で『どうでもよくなった』って気がするんです。決して投げやりな意味じゃないです(笑)。いつ何があっても後悔しないように今を思い切り生きたいって思えるようになりました。やっぱりグループとしては歌とかダンスとか技術的な向上は常に大切なんですけど、ああしたいこうしたいという願望や目標ばかりを追い求めるんじゃなくて、今やれることをちゃんと積み重ねてこその未来なんだって気が付きました。だから今を最大限楽しむ、今を充実させることが未来への良いリターンになるのかなって。そういう変化が僕にとっての成長なのかもしれません」

この2年間の個々の成長について話してくれたメンバー【写真:荒川祐史】
この2年間の個々の成長について話してくれたメンバー【写真:荒川祐史】

小池、増子、西澤が「Ever Yours」の注目ポイントを紹介

 モデルや女優としても活躍する金谷鞠杏(かねや・まりあ)は、アーティストとして成長できたきっかけは自身のコンプレックスと向き合ったことだったと明かした。

金谷「自分で言うのも恥ずかしいんですが、私って最初はビジュアル担当みたいな感じで周りに思われていたんです。オーディションのときもそうで、歌とかダンスとじゃなくて見た目だって。それがとっても悔しくて。個人的にはそんな思いでチャンスがあったら必ずつかみ取るように努力してきた2年間だと思います。でもチャンスをつかめたのは運もあるし、コンプレックスと闘ってきたからこそ学ぶこともできたと思うし。そういう意味で自分とちゃんと向き合ってきた2年間だったと思います。みんなにも自分にもありがとうって言いたい」

 増子敦貴(ましこ・あつき)は昨年、スーパー戦隊シリーズ「機界戦隊ゼンカイジャー」(テレビ朝日系)でツーカイザー/ゾックス・ゴールドツイカー役としてレギュラー出演した。音楽活動と並行して多忙を極める毎日だったが、その経験こそが今のGENICに生かされているという。

「スーパー戦隊シリーズの撮影とGENICを並行しながら活動してきたことは、確かに今思えば精神的にも肉体的にもハードでした。特に芝居がうまくできなくて、そのままの気持ちを引きずってライブに出てしまい、そっちもうまくできなくて『僕はいったい何をやってるんだ』って心が折れそうになったこともありました。でもそんな経験をさせてもらっていること自体が奇跡ですし、一番辛い時期こそ成長のチャンスだって気が付いたんです。そんな山を1つ乗り越えたことがでかかったですね。

 もう1つはファンのみなさんの顔を見ると僕たちってこの人たちに生かされているんだって思えるようになりました。それはこれからも一番大切にしていきたいですね。自分にとってもGENICにとっても大切なことに気付かせてくれた2年間でした」

 最後に小池、増子、西澤がニューアルバム「Ever Yours」の注目ポイントを挙げた。

小池「今までにないGENICが今回のアルバムで見せられると思います。どの曲って選べないくらい全曲良いのでぜひ聴いてみてください!」

増子「僕も全曲注目してほしいです。今までにないカラーの曲もあるし、まだライブで披露していない曲もあるので、どんなパフォーマンスになるんだろうって、いろいろと想像しながら聴いてもらえるとうれしいです」

西澤「いろんなタイプの新曲を詰め込んで新たなGENICの一面にも出会えるアルバムですが、同時にファンのみなさんの期待を裏切らないこれまでと変わらぬGENICもちゃんと詰め込まれています。ぜひ安心してアルバムを楽しんでもらいたいです」

□GENIC(ジェニック)avexのDNAを継承する新ダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト「=a-genic PROJECT」(エイジェニック・プロジェクト)から選ばれた増子敦貴、西澤呈、雨宮翔、西本茉生、金谷鞠杏、小池竜暉、宇井優良梨からなる男女7人。2019年夏に繰り広げられた期間限定サバイバルユニットの活動を経て遂に新グループが誕生。2022年7月6日にセカンドアルバム「Ever Yours」をリリース。

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