山手線の駅員激高動画、駅員擁護多数のワケ JR説明から浮かぶ“切り取り”前の一部始終
JR山手線駅員の激高動画拡散を受け、ネット上では駅員を擁護する声が多数上がっている。
非常停止ボタンを押した乗客に駅員が「山手線停めてんだぞ!」と激昂
JR山手線駅員の激高動画拡散を受け、ネット上では駅員を擁護する声が多数上がっている。
JR東日本東京支社によると、動画は4日午後8時ころ、JR山手線の渋谷駅構内で撮影されたもので、線路内に現金4万円が入った財布を落として非常停止ボタンを押した撮影者の乗客と、JR東日本の駅員のやり取りが収められている。動画では「取ってください、お願いします」「なんで取ってくれないですか」という乗客に対し、駅員が「何なんだその態度は!」「お願いしてる態度か! 山手線停めてんだぞ!」と激高。問答の末に駅員が「とりあえず交番いくからな」「今日帰れねえからな。事情聴取長えから」と話すところで途切れている。
動画は5日になってネット上で拡散。当初は駅員の態度を問題視する声もあったが、現在では多くが「駅員は悪くない」と擁護する論調となっている。その理由はJR東日本が「落とし物をされたお客様が線路内をのぞき込んだり、線路内に降りようとするなど危険な行為をしており、それを制止した後のやり取りになります」と説明し、動画が撮影者の乗客によって“切り取られた”一場面だったということが明らかとなったからだ。
動画の内容やJR東日本の説明を元に時系列をまとめると、乗客は電車を降りる際にホームと車両の間から財布を線路内に落とし、それを拾おうとホームから乗り出したり線路内に降りようとしているところを、危険を感じた駅員が制止。数分おきに電車が運行しているため、安全なタイミングで拾うには時間を要すると説明したものの、目を離した隙に非常停止ボタンを押されたためトラブルになったという。
JR東日本は今回の件について「危ない場合に強く制止するという対応はします」としつつ「言葉遣いは適切ではありませんでした」との見解を示した。また、乗客への損害賠償の有無や当該駅員の処遇については「本件に関わらず、個別の案件はお答えできません」と話している。