格闘技イベント「湘南美容クリニックpresentsRIZIN.36」（2日、沖縄アリーナ）RIZIN MMAルール、5分×3R、66キロ、第9試合

　ヤン・ジヨン（韓国）が、朝倉海の代役としてリングに上がった昇侍（KIBAマーシャルアーツクラブ）に3R1分46秒で一本勝ちした。

　被弾しても下がらない。両者序盤はジャブなどを見せながら距離を取っていた。昇侍がじわじわとコーナーに追いこんでいく。2R、昇侍が目をカット。頭を左右に振るもジヨンの左肘をもらった。それでも前に出る。“漢”の背中に会場からは拍手が起こった。

　3Rはジヨンが前に出てくる昇侍をいなし、スキをついて飛び膝蹴り。その後は怒とうのラッシュ。そのままギロチンチョークを狙った。昇侍のディフェンスにもしっかり対処。グラウンドに移行するとマウントポジションをとり、追撃していく。最後はバックを奪い、裸絞めで昇侍を落とした。

　昇侍は試合を止められた後も、ジヨンに組み付いてしまう。試合が終わったことに気が付いていないようだ。ようやく正気に戻るとグラウンドで大の字になった。

　ジヨンはすかさず昇侍の足を頭より高い位置に上げるなど、介抱に務めた。

　一連の行動にSNSからは「いい人すぎて好きになった」「めっちゃええやつやな」「礼儀正しいしいい人すぎ」など称賛の声が相次いでいる。

　試合2日前である6月30日組まれた同カード。右拳負傷の朝倉海に変わって代役出場となった昇侍は、5日間で7キロ落とすスピード減量を実行していた。

　今後のRIZINの韓国人スター選手の1人として榊原信行CEOが位置づけするジヨンの活躍に期待をしたい。