転売が横行のヤクルト1000、ヤクルトレディへの迷惑行為も 本社が販売店に注意喚起
乳酸菌飲料「ヤクルト1000」の人気が過熱、全国各地で売り切れが続出している。そんな中、SNS上では製品を配達する「ヤクルトレディ」への迷惑行為を指摘する声が上がっており、ヤクルト本社も事実確認を始めている。
口コミから人気に火がつき、品薄状態が続いている
乳酸菌飲料「ヤクルト1000」の人気が過熱、全国各地で売り切れが続出している。そんな中、SNS上では製品を配達する「ヤクルトレディ」への迷惑行為を指摘する声が上がっており、ヤクルト本社も事実確認を始めている。
「ヤクルト1000」は生きて腸内に到達する乳酸菌シロタ株が1本に1000億個入った乳製品乳酸菌飲料。機能性表示食品で、一時的な精神的ストレスがかかる状況での「ストレス緩和」「睡眠の質向上」の機能があるとされている。テレビやSNSなどの口コミから人気に火がつき、品薄状態が続いている。
その人気ぶりから転売行為も横行。フリマアプリ大手のメルカリが食品の出品に関するガイドラインに違反しているとしてヤクルト1000の出品削除に乗り出すなど、各方面で問題となっている。SNS上では「ヤクルトレディさん、最近お客さんが追いかけてくるのっだって」「転売ヤーに追われて何度もコワイ思いをしているらしい」など、ヤクルト販売員「ヤクルトレディ」に対しての迷惑行為を心配する声も上がっている。
ヤクルトレディは1963年に導入されたヤクルト独自の宅配システム。ほとんどが家庭の主婦で、その多くが独立した事業主として商品の販売、配送を行っている。2022年3月末時点で、国内には3万2680人のヤクルトレディがおり、海外でも13の国と地域で活動、日本と合わせておよそ8万人のヤクルトレディが商品配送に携わっている。
ヤクルトレディへの迷惑行為や危険行為は実際に確認されているのか。ヤクルト本社広報室の担当者はENCOUNTの取材に「現在、事実確認を進めております」と文書で回答。ヤクルトレディを守る対策について、「事実確認をしたうえで、必要に応じて対応を検討します」と説明した。
転売対策については「当社ホームページに注意喚起のお知らせをしております。また、地域の販売会社に向けても、注意喚起の案内をしております。特に悪質な転売行為が確認された場合には、弁護士と協力のうえ、転売対策を検討してまいります」としている。