格闘技イベント「Yogibo presents THE MATCH 2022」（2022年6月19日、東京ドーム）第15試合、58キロ、3分×3R、延長1R（ABEMAで全試合独占生中継）

　メインカードでは“ナチュラルボーンクラッシャー”武尊（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）がキックボクシング界の“神童”那須川天心（TARGET／Cygames）に0-5の敗戦。試合後の記者会見では天心への感謝を口にした。

　武尊の意地だった。1R、天心の左ストレートを被弾し、ダウンした。劣勢になった2R以降も、被弾を構わず前に出続ける。天心のパンチを浴び続けても笑顔を浮かべ、前進を続けた。

　運命の3R。前に出るしかない武尊の打たれ強さが際立つ。すさまじい根性に、天心が徐々に下がっていく。大歓声が上がる東京ドーム。ラスト、がむしゃらに腕を振る。しかし最後まで天心を捕まえられなかった。

　判定が読み上げられた。0-5の敗戦。天心と抱き合い、言葉をかわすと、顔がくしゃくしゃになった。号泣だった。

　試合後の記者会見では「（3秒沈黙）そうですね。この試合を本当に実現できたことと実現のために動いてくれた人たちと支えてくれた人たちと対戦相手の天心選手に感謝しています」と涙を堪えた。

「応援してくれたファンだったりチームのみんなだったりには心から申し訳ないなと思っています」と謝罪したところで、関係者が制止に入り会見を終えた。