今年でコンビ結成10周年を迎えたお笑いコンビ「ミキ」は兄・昴生、弟・亜生による兄弟漫才で人気を博している。そんな2人がタレントのフワちゃんとともにテレビ東京の特番「名門のオキテ！」（17日・24日の全2回／深夜1時53分）でMCを務める。そんなミキの2人に“兄弟仲”の真相やブレークの理由について分析してもらった。（取材・文＝中村彰洋）

　収録後に実施した今回のインタビュー。フワちゃんとの和気あいあいとした収録となったが、亜生は「友達とやらせてもらっている感覚」と開口一番、笑顔を見せた。

　同番組は名門校に潜入し強豪部活の“強さの秘密”を探るといった内容。群雄割拠のお笑い界でブレークを果たした2人だが、その“強さ”の理由について、昴生は「『漫才を楽しくやってるから面白く見えるねんで』って母親に言われました。楽しく仕事しているのがいろんなとこでお仕事をさせてもらえている要因かなと思ってます」と親からもらった言葉を糧に仕事に励んでいることを挙げた。

　また、仕事をする上での“独自のルール”についても告白。

　昴生は「父親から『芯だけは絶対に曲げるな』と言われているので、自分の決めたことは誰に何を言われても曲げんとこって決めてます」と断言。

　亜生は「僕は台本を読み込む。予習・復習、想像する。収録がどういうふうになるのかをあらかじめ想像してから収録に挑むようになりました」と告白。「それまでは収録がどういうふうになるかなんて想像もできなかったんです。でも今は、いろんなことを経験して想像できるようになったので、台本をパッと見たら『こんなふうにするな、こういう答えのほうがいいかな』と考えています。日々、勉強してます！　でも想像通りにならないことのほうが多いです。今日はフワちゃんのせいでなりませんでした」と笑った。

　今年はコンビ結成10周年のアニバーサリーイヤー。“兄弟”から“コンビ”へと形は変わったが、昴生は「相方という意識はまったくないですね」と吐露。一方で亜生は、コンビを組んだことによって、「よりお兄ちゃん感が出ました。昔はもっとフランクだったんですけど、コンビを組んでから“お兄ちゃんと弟”感が強くなりました」と弟目線で分析した。

　現在も昴生にスケジュール管理などを任せているという亜生。昴生は「タクシーの後部座席で脚組んだりしたら平気で脚をたたきます」と弟の細かな所作なども正していることを明かした。亜生も「ほかのコンビだったら絶対ないじゃないですか」と兄弟ならではの関係性であるとした。

　さまざまなメディアで“兄弟仲”が良いと紹介されるが、「仲良い、仲良いって言われてますけど、一緒に仕事してるから仲良いって見られるだけで別に普通ですよ。メディアが虚像を生んでるんですよ！」と昴生は笑う。

　すると亜生も「実家に帰ってしゃべらんくて、おかんがめっちゃあたふたするとかありますね。昔からそうなんですけど、両親も『この子ら仲悪くなったんちゃうかな……。仕事も一緒にしているから』って思うんですけど、別にこっちは毎日会っているので」。昴生も「実家に帰ったときに全然しゃべらんことがあったんですけど、その次に帰ったときにおかんに『解散するのかと思った』と言われました」と続けると、2人そろって仲良く爆笑だ。

　また、つねに一緒にいると思われていることで起こる“弊害”も……。

「タクシーでお兄ちゃんが先に降りて、僕が残されると運転手さんに『結構仲悪いんですね』って（笑）。運転手さんに『テレビとは違うんですね』って言われたりもしますよ。兄弟なんてそんなんもんですから！（笑）」（亜生）

　今後は「胸張って漫才できるようにしていきたい」と2人そろってコンビでの目標を口にした。

　ピン仕事については、昴生は「朝ドラ大好きなんで、朝ドラ、大河に出たいです」と意外な目標を掲げた。一方の亜生は「お兄ちゃんがおらんくて、オロオロしちゃう部分があるので、そこはちゃんとしたいなって思います。自信を持ってピンの仕事もしたいなって。それが目標です」と弟らしい笑顔を見せた。

□ミキ　兄・昴生、弟・亜生からなる兄弟コンビ。2012年に結成。17年、18年と2年連続で「M-1グランプリ」で決勝進出。現在はさまざまなレギュラー番組を抱えている。22年は結成10周年を記念し、6月8日の東京・なかのZEROを皮切りに「ミキ慢 2022」と題して全13公演の全国ツアーを実施中。また、6月17日・24日放送のテレビ東京「名門のオキテ！」でMCを務める。