蚊が腕に止まったら…実はやってはいけないたたき方 専門家「伝染病のリスクが高まる」
6月4日は「虫の日」。日に日に蒸し暑さが増すこの季節、しつこいかゆみをもたらす厄介な蚊は、ただかゆいだけでなくさまざまな伝染病を媒介し「世界中で最も人を殺した生き物」と言われる恐ろしい存在でもある。蚊に刺されやすい人とそうでない人にはどんな違いがあるのか、効果的な対策はどのようなものがあるのか。害虫駆除製品メーカーのタニサケで虫コラムを担当する、“日本のファーブル”こと昆虫博士の奥村敏夫氏に聞いた。
意外にも吸血対象を慎重に見極めるしたたかな一面も
6月4日は「虫の日」。日に日に蒸し暑さが増すこの季節、しつこいかゆみをもたらす厄介な蚊は、ただかゆいだけでなくさまざまな伝染病を媒介し「世界中で最も人を殺した生き物」と言われる恐ろしい存在でもある。蚊に刺されやすい人とそうでない人にはどんな違いがあるのか、効果的な対策はどのようなものがあるのか。害虫駆除製品メーカーのタニサケで虫コラムを担当する、“日本のファーブル”こと昆虫博士の奥村敏夫氏に聞いた。
自らの子孫を残すため、たたき潰されることもいとわずに命がけで果敢に吸血を試みる蚊。意外にも吸血対象は慎重に見極めていると奥村氏は言う。
「死の危険を省みずに吸血する以上、蚊だって少しでも良質な血が欲しいもの。あれだけ小さい体ながら触覚に近赤外線センサーがあって、血管を造影、透視して血液の状態を判断しており、アル中やヘビースモーカー、ドロドロの血の人からはあまり吸いません。体温の熱と呼気に含まれる炭酸ガス、体臭などの臭いを頼りに寄ってくるので、汗っかきで汗臭い人や、運動などで息が上がった直後は特に刺されやすい。逆に運動後に草むらで休憩していてもまったく刺されないという人は、一度血液検査をしてみたほうがいいかもしれません」
血液型によって刺されやすい、刺されにくいといった俗説もあるが、これは本当なのだろうか。
「関係あるという説もありますが、個人的には、血液型よりも性格の違いが影響してるのかなとも思います。几帳面な人はこまめに汗を拭うから刺されにくいし、ズボラや大雑把な人はケアを怠るからそのぶん刺されやすいのかなと(笑)」