LE SSERAFIM、いじめ疑惑でメンバーが活動休止 デビューは「慎重に進めるべきだった」
今月2日に鮮烈デビューを飾った韓国のガールズグループ「LE SSERAFIM」(ルセラフィム)が早くも試練の時を迎えている。中学1年時に起きた学校内暴力事件について被害者Aさんが「メンバーのキム・ガラムがいじめの加害者」と指摘。これに対し所属事務所HYBE(ハイブ)傘下のソース・ミュージック側は「虚偽」と反論し法的措置を予告したが、被害者Aさん側の法律事務所が「証拠を提出する」と徹底抗戦の構えを見せているのだ。LE SSERAFIMの今後はどうなるのか。これまでの経緯を整理してみた。
学暴法5号により特別教育履修6時間の処分
今月2日に鮮烈デビューを飾った韓国のガールズグループ「LE SSERAFIM」(ルセラフィム)が早くも試練の時を迎えている。中学1年時に起きた学校内暴力事件について被害者Aさんが「メンバーのキム・ガラムがいじめの加害者」と指摘。これに対し所属事務所HYBE(ハイブ)傘下のソース・ミュージック側は「虚偽」と反論し法的措置を予告したが、被害者Aさん側の法律事務所が「証拠を提出する」と徹底抗戦の構えを見せているのだ。LE SSERAFIMの今後はどうなるのか。これまでの経緯を整理してみた。
LE SSERAFIMの正式デビュー前からキム・ガラムが校内暴力やいじめの加害者であるといううわさがネット上で取り沙汰されていた。HYBE側は「虚偽の事実」と反論したが、被害者であると主張するAさんが19日になって法律事務所を通じて文書を発表し、「最近、オンラインコミュニティーに公開された学校暴力対策自治委員会(学暴委)結果通知書は事実であり、キム・ガラムが同委員会の審査の結果、学校暴力予防及び対策に関する法律第17条第1項第5号(処分5号)により特別教育履修6時間、同条第9項による保護者特別教育履修5時間の処分を受けた」と暴露した。同法上、加害学生に対する処分には1号から9号まであり、1号は書面謝罪、2号は申告・告発学生に対する接触・脅迫・報復行為の禁止、3号は学校内奉仕、4号は社会奉仕、5号は特別教育、6号は出席停止、7号は学級交替、8号は転学、最も重い9号は退学処分となる。
HYBE側は20日、声明を発表しキム・ガラムが中学1年だった2018年に起きた校内のいじめ問題で5号処分を受けたことを認めながらも、その経緯について「Aさんは学校で脱衣中の友人の下着姿の写真を無断で撮影して他の友人名義のSNSに公開した。この行動に激怒したキム・ガラムと友人たちがAさんに抗議した。この過程ではいかなる物理的、身体的な暴力行為はなかった」と説明。さらに「Aさんは自分の過ちを認めたが、いかなる処罰も受けず、むしろ自分に抗議をした生徒を加害者として学暴委に送付し、本人は他の学校に転校した。その結果、キム・ガラムと友人1人が学暴委の処分を受けた」と主張した。ただ、「キム・ガラムとAさんが口論となり、相手に脅威を与えるような行動については本人も誤りを認めて深く反省している」と付け加えた。
また、HYBE側は「いじめ被害を主張したAさんの行為を問題と認識した同級生が多数存在し、これを証言してくれる第三者もいます。キム・ガラムは中学校在学当時、鉢植えで友達を殴った、強制転校させた、などといった悪意のある虚偽に苦しんでおり、学校の先生の仲裁で虚偽を広げた学友から直接謝罪を受けたりもしました」と詳細をつづっているが、「キム・ガラムと議論した結果、しばらく活動を中断し傷ついた心を癒すことに集中することにしました。キム・ガラムが回復後に復帰するまで、ルセラフィムは5人で活動する計画です」とキム・ガラムの活動休止を決めた。ファンはネットで「キム・ガラムのために5人のメンバーを台無しにしないでください」「サクラ、チェウォン、ユンジン、カズハ、ウンチェがガラムを助け彼女をサポートし彼女を元気づけてください」などと反応しており賛否入り混じっている状態だ。現地メディアは「困難な状況に直面している」と同グループの将来を案じている。
K-POPに詳しい音楽ライターがこう指摘する。「HYBE側はキム・ガラムが友人を助けようとしてAさんに抗議した、という“正義のストーリー”を描く一方、Aさん側は学友の下着姿を撮影したという自身の行為は棚上げしてキム・ガラムから圧迫を受けたという被害体験を優先しています。双方の論点が食い違っていて水掛け論に近いといった印象を受けますが、盗撮被害にあったクラスメートを救おうとしたキム・ガラムの果敢な行動を一方的に責めるのは気の毒です。しかしながら学暴委によって5号処分が出ておりその記録も残っているわけですからHYBE側はキム・ガラムのデビューについてもっと慎重に進めるべきでした」。
過去には中学時代のいじめ問題で13人組ボーイズグループ・SEVENTEENのミンギュが21年2月から活動休止に追い込まれたが、双方の話し合いが終結した同年4月から活動を再開している。徹底抗戦の姿勢を崩さないAさん。HYBEとしては話し合いの余地を探るしか打つ手はなさそうだ。