バッドボーイズ佐田、YouTube成功の裏にテレビでの苦悩 「ショックなことも多かった」
お笑いコンビ「バッドボーイズ」の佐田正樹(43)がYouTubeで絶好調だ。チャンネル開設から2年余りで、登録者数は80万人に迫る。趣味のバイクや車を取り上げ、若い世代にも火をつけている。活躍は出版社の目に留まり、28日には新著「佐田のホビー」(KADOKAWA)を発売。芸人活動を維持しながら、軸足をYouTubeに移した佐田は「ずっとやりたかった冠番組というものができた」と胸を張ったが、その裏には人知れぬ葛藤があった。
YouTubeは“素の自分”「遠慮しない」
お笑いコンビ「バッドボーイズ」の佐田正樹(43)がYouTubeで絶好調だ。チャンネル開設から2年余りで、登録者数は80万人に迫る。趣味のバイクや車を取り上げ、若い世代にも火をつけている。活躍は出版社の目に留まり、28日には新著「佐田のホビー」(KADOKAWA)を発売。芸人活動を維持しながら、軸足をYouTubeに移した佐田は「ずっとやりたかった冠番組というものができた」と胸を張ったが、その裏には人知れぬ葛藤があった。(取材・文=水沼一夫)
「佐田のホビー」は文字通り、佐田の趣味を凝縮。車、バイクからDIY、自宅リビングまでプライベートを大放出する1冊となっている。
佐田が出版のオファーを受けたのは1年前。きっかけはYouTubeだった。「さまざまな趣味に打ち込む様子がとにかく楽しそうで熱量を感じたのと、“野良芸人”と謙遜しつつ唯一無二の道を切り開く姿に心打たれました。趣味・スタイル・生きざままで含めてお届けすることで、多くの方のパワーや励みにつながるのではとお声がけしました」(KADOKAWA担当者)。2020年2月にチャンネルを開設すると、その深すぎる趣味やバイク仲間との濃いつながりが話題を呼んだ。「オリエンタルラジオ」の藤森慎吾はゲストの常連。佐田に憧れ、バイクを購入し、一緒にツーリングする姿もおなじみとなった。
「佐田は趣味が多いから、YouTubeがあれば絶対見たいけどな」。同期芸人のタケトに立ち上げを勧められると、後輩の「インパルス」堤下敦に相談した。「週に何本上げたほうがいいとか、そんな感じの話をしたのかな」。漠然としたまま、見よう見まねでやってみると、発見があった。
「動画を上げたらいろんな人に『見たよ』って言われて。YouTubeの反響って速いなって」
可能性を感じたのは、素の自分を出せることだった。撮影は気心知れたカメラマンに依頼した。口の悪さも「普段の佐田さんってあんなんすよ」と諭され、「まあええか、面白いし」と、割り切った。
「もうありのまま、自分のプライベートでやっていたようなことをさらけ出しちゃっているというのが一番ですかね。うそをつかずにやる。遠慮しない。どうせカットされるだろうじゃなくて、いやカットしなきゃいいじゃんと。自分がプロデューサーなんだから」