俳優の斎藤工が21日、都内でNetflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」配信記念トークイベントに登壇した。劇中で妊娠する男性を演じた斎藤は「自分のお腹が大きくなって普段見えない景色が日常の中でたくさん見えて、アングルが増えた。見ている時間だけではなく、見終わったあとの日常になにか目線が加わってくれたら」と視聴者に呼びかけた。

　坂井恵理による同名コミックス（講談社「BE LOVE KC」）が原作で、男性が妊娠するようになってから約50年が経った世界を舞台に、突然の妊娠に悪戦苦闘する主人公・桧山健太郎（斎藤）とそのパートナー・瀬戸亜季（上野樹里）ら、周囲の人々をコミカルに描く。この日のイベントには斎藤、上野、箱田優子監督、菊地健雄監督が登壇し、ミッツ・マングローブがMCを務めた。

　妊婦姿の斎藤のビジュアルが大きな話題を呼んだ今作。特殊メイクで大きく膨らんだお腹について「リアリティを追求していただいた」と言う斎藤は、「重心が実際に変化していくと、身の回りにつかまるものがあるとかないとか、自分の普段の景色が撮影中だけではなく変わってきた」と撮影を振り返った。

　イベントでは、作品にまつわるキーワードからトークを展開。「自分らしさ」について斎藤は「一時期、つややかな役をいただくことが多かったんですけど、僕を知っている人は『そんなわけない』と笑っていた」と打ち明け、「イメージをいただいたからこそ逆に振り切れることもある。自分がどう捉えられているのか、その逆を意識して生きていきたい」と胸を張った。

　さらに、MCのミッツから「すごく完ぺきな男に見える」と言われると「弱点だらけですよ」とすぐに謙遜した。すると、ミッツは「それがあふれ出るフェロモンにつながっている。私、10年以上LINEで送っているのに無視するのよ」とラブコールをかわされ続けていることを暴露。斎藤は「リアクションができないんです」と冷や汗をぬぐっていた。