【RIZIN】浅倉カンナ、472日ぶり勝利も喜び以上に生まれた焦燥感「もっとやらなきゃな」
判定直後に雄叫びをあげる。喜びもつかの間、2試合後の女子スーパーアトム級タイトルマッチで焦りに変わった。
タイトルマッチでトップとの差を痛感
格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.35」(2022年4月17日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナ)RIZIN MMAルール、5分3R(49キロ)
判定直後に雄叫びをあげる。喜びもつかの間、2試合後の女子スーパーアトム級タイトルマッチで焦りに変わった。
第6試合に登場した浅倉カンナ(パラエストラ松戸)がSARAMI(パンクラスイズム横浜)に3対0の判定勝ちを収めた。
472日ぶりの勝利。相手は修斗世界王者という実力者だった。「今思えばSARAMI選手が怖かったというよりも負けることが怖かったのかなと思います」と久々の勝利を笑顔で振り返った。
徹底したレスリングが上手くはまった。試合後展開について「テイクダウンがうまくいった。今までは打撃を試そうとして、どっちも中途半端になっていた。今回は自分の得意な部分で倒しにいこうと思っていたので、それが良かった」と分析した。
だが喜んでばかりはいられなかった。最高峰のグラウンドテクニックが詰まった伊澤星花と浜崎朱加の頂上決戦が、浅倉にレベルの差を痛感させた。「トータル的にレベルは上げていかないといけない。自分は極めの甘さだったり、あと一歩が足りない。勝ててホッとしてたんですけれど、一気に現実に。自分ももっとやらなきゃなと思いましたね」と笑顔は消え、悔しさをみせた。
女子高生時代の2016年からRIZINに参戦。17年大みそかには女子スーパーアトム級トーナメントで優勝。その後は18年大みそか、21年3月に浜崎の持つベルトに挑戦した。同階級を盛り上げてきたが、今中心にいるのは浅倉ではない。憧れの浜崎も伊澤星花に敗れた。
「今回のタイトルマッチ、自分は観る側。ちょっとずつですけれど、タイトルに近づいて、自分の存在をアピールするために頑張っていきたい」。表情に覚悟を感じる。浅倉の逆襲がここから始まる。