【RIZIN】貴賢神が感じた敗因 20キロの体重差生かせず、「相手を警戒しすぎた」ワケ
24歳で大相撲の元幕内・貴源治の貴賢神(フリー)が48歳で元刑事という異色の経歴を持つ関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)に2R3分49秒TKO負けを喫した。MMA人生はほろ苦いスタート。グラウンドでの動きに大きく課題を残すことになったこの試合。体重、膝、経験、さまざまな敗因を口にした。
体重、膝、経験、敗因はさまざま
24歳で大相撲の元幕内・貴源治の貴賢神(フリー)が48歳で元刑事という異色の経歴を持つ関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)に2R3分49秒TKO負けを喫した。MMA人生はほろ苦いスタート。グラウンドでの動きに大きく課題を残すことになったこの試合。体重、膝、経験、さまざまな敗因を口にした。
「やったことに後悔はない」。デビュー戦で日本のヘビー級トップファイターと対峙(たいじ)した24歳は、悔しさを押し殺し敗因を分析していた。
1Rはスタンドの展開が多く、貴賢神が常にプレッシャーをかけ、主導権を握っていた。133キロの巨体ながらスピードのあるジャブ、ストレートを繰り出していた。
しかし2Rで様相は変わる。柔術メインの関根にグラウンドに持ち込まれると、防戦一方に。立ち上がろうとすれば転がされ、サイドポジション、バックと相手に有利な位置を取られ続けた。
原因は膝だ。関根からタックルを受けた際に、膝の内側を痛めたという。「えびとかブリッジとかの指示もきこえていたけれど、やろうとしたときにそこで何もできなかった」と肩を落とした。
駆け引きの部分でも、キャリアの差を痛感した。「相手の動きに集中しすぎて、警戒しすぎた。力士時代は基本的に何分もやるわけじゃない。土俵下から闘いが始まりそこでの心理的な駆け引きがある。MMAは5分3Rと長いので、その長さのなかでの駆け引きといったら全く違う」と説明した。
準備期間も足りなかったのか。「デビューは本当は8月か、9月。それまでにヘビーの適正体重にするというのが目標だった。受けたのは自分でしたけれど……」と複雑な心境を明かした。
続けて「不安だらけだったけれど、やるって決めたのは自分。自分は不安がないことの方が人生においては少ない。その中で不安をごまかしながらも向き合いやっていく期間だった」と振り返った。
それでも対戦相手の関根は「次やれば僕は勝てない」と認め、榊原信行CEOは「腰を据えた戦いをできるポテンシャルを見せた」と一定の評価を与えた。
「どんな相手でもやりたい」と今後を見据えた貴賢神。格闘家人生は始まったばかり。課題を克服する時間はたっぷりある。