【カムカムエヴリバディ】ひなたが五十嵐と復縁無しと思った背景「今は仕事が楽しい」

女優・川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第22週・第105回が3月30日に放送され、約10年ぶりに再会したかつての恋人・五十嵐文四郎(本郷奏多)とひなたの“復活愛”の可能性が完全消滅した。この日の放送では、2人でバーに行き、五十嵐が他の女性との結婚を決意し、ひなたに伝えるシーンが描かれた。演出・深川貴志氏にこのシーンへの思いや背景を聞いた。

バーで五十嵐を見送るひなた(川栄李奈)【写真:(C)NHK】
バーで五十嵐を見送るひなた(川栄李奈)【写真:(C)NHK】

五十嵐再登場の意味 NHK「ひなたさんが今後、どう生きていくのかを描くため」

 女優・川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第22週・第105回が3月30日に放送され、約10年ぶりに再会したかつての恋人・五十嵐文四郎(本郷奏多)とひなたの“復活愛”の可能性が完全消滅した。この日の放送では、2人でバーに行き、五十嵐が他の女性との結婚を決意し、ひなたに伝えるシーンが描かれた。演出・深川貴志氏にこのシーンへの思いや背景を聞いた。

「ひなたさんの恋が(10年前に)終わった後に五十嵐さんの出る意味や、五十嵐さんが登場した後、ひなたさんがどう生きていくのかを考えました。おそらく、ひなたさんが今後、どう生きていくのかを描くために五十嵐さんが登場したのだろうと思います。脚本家・藤本有紀さんの台本を頂いて読み込んでいくと、五十嵐さんの再登場は必要だったと認識しました。それは、るいさんは過去の自分と大きく向き合っていますが、ひなたさんは過去の自分とあまり向き合っていなかったように思うからです。五十嵐さんと付き合って、自分が五十嵐さんを苦しめていたかもしれないということが第19週(3月7日から)で描かれましたが、その部分の決着がついているのかどうか。第22週は、やけぼっくいに火が付いたように、昔を思い出して恋をしているようにも見えますが、ひなたさんが、過去に連れて行かれるような思いと戦っている心情を描けたらと思いました」

 五十嵐の再登場にハッピーな展開を期待した人もいるはず。せっかく再登場したのに、描かれた結果になぜ、とか、かわいそうと感じた人もいるかもしれない。

「五十嵐さんのことをもう1回好きになったというより、あの時の思い出に浸ろうとしている自分とたたかっているということを、バーのシーンで、ひなたさん自身も感じたのかなと思います。ひなたさんが『今は仕事が楽しい』と言ったとき、恋じゃないと気付いたのかなと思います。過去と向き合うために五十嵐さんが登場した。『ハッピーな展開』の意味についても考えさせられる回でした。」

 前日3月29日放送の第104回では、劇中に朝ドラ「オードリー」の最終回の映像が登場し、ナレーションでヒロインが結婚も出産もしないまま最終回を迎えたことが紹介され、ひなたと共通点が多いと説明されていた。伏線になっていたのかもしれない。

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