最上もが、誹謗中傷との戦い「無視では傷は癒されない」 身勝手な“手のひら返し”に心痛

アイドルから芸能界に入り、現在はマルチタレントとして活躍する最上もが(33)は、誹謗(ひぼう)中傷と戦ってきた。2021年5月に第1子女児出産を公表。シングルマザーとして子育てに励んでいるが、悪質なSNSの書き込みに心を痛めることも。どう向き合っているか。つらいいじめを受けた過去についても明かした。

誹謗中傷を受ける苦悩について明かした最上もが【写真:舛元清香】
誹謗中傷を受ける苦悩について明かした最上もが【写真:舛元清香】

ネット上の悪辣デマへの対処に四苦八苦 つらいいじめを受けた過去も明かす

 アイドルから芸能界に入り、現在はマルチタレントとして活躍する最上もが(33)は、誹謗(ひぼう)中傷と戦ってきた。2021年5月に第1子女児出産を公表。シングルマザーとして子育てに励んでいるが、悪質なSNSの書き込みに心を痛めることも。どう向き合っているか。つらいいじめを受けた過去についても明かした。(取材・文=吉原知也)

 初めていじめ被害に遭ったのは、中学1年の時だそう。いじめっ子は、同級生の女子。ある日、「おはよう」とあいさつをしても無視されることから始まり、近くで聞こえるように悪口を言われたり、何人かに無視されるようなことが約2年間続いたという。

 なぜいじめるのか、理由を知りたい――。中学3年になり、いじめっ子に直接理由を聞いたときのこと。「『八つ当たりだった』との答えでした。その子が仲良くしていた友達が別の子と仲良くし始めてイライラしているときに、『ちょうどあなたがターゲットにしやすかった』ということでした」。いじめの理由は「しょうもないもの」だった。それと同時に、「この子も寂しかったんだ、と思ったんです」。そのいじめっ子とは別々の高校に進学してから連絡を取るようになり、今でも友人関係が続いているという。

 自分のようにいじめ被害を受けている人に何か伝えるとしたら?

「私は学校以外の居場所を見つけることが重要だと思いました。学校には友達はいなかったですが、好きなネットゲーム上で友達ができていたのでそれでいいや、と思えていました。実際に私も早退をしていましたし、保健室通いもしました。学校という世界が全て、そこで上手くいかなければ自分はもうダメと思う子もいますが、そんなことはないんですよね。社会人になって、色んな世界に触れると、学校がとても狭く小さい世界に思えました。当時はそれが全てと思っていたけれど、実はそんなことなくて。探せばあなたの周りには楽しいことがたくさんあるよ。そう伝えたいです」

 芸能界で活動を続ける中で、また新たないじめ被害に直面している。ネットの誹謗中傷だ。

「分かりやすい『ブス』『死ね』『バカ』『殺す』『整形』といったような一通りの誹謗中傷は日常茶飯事だったので、もうあまり気にしていません。いいのか分かりませんが、毎日毎日何かを言われると慣れてしまうんです」。

 一方で、アイドル時代には「『グラビアは下品だ』とか、ドラマ出演で女優さんとの2ショットを撮ると『お前は本当に汚い顔している』とか。そうやって比べられるような書き込みはじわじわ心にきちゃうんです。昔の写真をブログで公開したこともありますが、全く可愛くなかったので、元から自信はなく、『分かってるよ!だから可愛くなる努力してんじゃん!』と泣きたい気持ちでいっぱいでした。そして私の父親の名前を書いた上で、『こいつの娘は死んだほうがいい』という書き込みも一時期毎日送られてきました」。

 次第に「有名税」という言葉について考えるようになったという。「有名税って括られること自体が間違っていると感じます。有名人なら何を言ってもいい、いじめられて当たり前、傷つけても罪はないと考えている生き物が一定数いることに疑問を感じます。有名人も人間ですし、勿論感情だってあります。どんなに煌びやかに見えたとしても、気にする人はいます」。

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