「ベネッセ教材に反ワクチンビラ」投稿で炎上→削除 真偽不明の情報拡散するリスク露呈
通信教育大手のベネッセが発行する通信教材に、反ワクチン運動のチラシが封入されている――。こんな内容の投稿が21日夜、ツイッター上で拡散した。株式会社ベネッセホールディングスは投稿内容を否定。一方、投稿者のアカウントは非公開となり、真相は分からなくなっている。
「何が起きても国は責任を取らない」などと記されたチラシの画像が拡散
通信教育大手のベネッセが発行する通信教材に、反ワクチン運動のチラシが封入されている――。こんな内容の投稿が21日夜、ツイッター上で拡散した。株式会社ベネッセホールディングスは投稿内容を否定。一方、投稿者のアカウントは非公開となり、真相は分からなくなっている。
「ベネッセすごい チャレンジ1年4月号に入ってたんだって」。そんなコメントとともに、あるアカウントがツイッター上に投稿した画像(現在は削除)には「ワクチン接種後に1431人亡くなっている」「新型コロナワクチンは実験的遺伝子製剤」「何が起きても国は責任を取らない」などと記された、ワクチン接種を控えるよう呼び掛けるチラシが写されていた。
どうやら信頼できる知人からの情報提供だった様子。ただ、この投稿についてはすぐにファクトチェックの動きが相次いだ。
ベネッセ進研ゼミ公式アカウント、こどもちゃれんじ編集部公式アカウントは「【ご注意ください】昨日21時頃より、弊社発送教材に新型コロナウイルスのワクチン等に関するチラシが同封されていたとの投稿がされていますが、当社ではこのようなチラシの制作や封入はおこなっておりません。何卒ご注意ください」と否定。さらに「ご心配をおかけしてまことに申し訳ありません。進研ゼミ小学講座ではこうしたビラを封入指示している事実はございません」と、寄せられたリプライ一つ一つにコメントする対応を取り、注意喚起を呼び掛けた。
株式会社ベネッセホールディングスの広報担当者は、ENCOUNTの取材に対しても「弊社発送教材に新型コロナウイルスのワクチン等に関するチラシが同封されていたとの投稿がされていますが、当社ではこのようなチラシの制作や封入はおこなっておりません」と回答。社員や業者による個人的な混入の可能性についても「念のため、封入作業の調査も行っておりますが、そのような事実は確認されておりません」と話した。
また、「本投稿については削除依頼をする予定です。法的手段など、それ以上の措置については現在検討中です」との見解を示していた。
一方、投稿者は、「ベネッセさんに問い合わせした方がたくさんいらっしゃるようなので、私もベネッセさんに状況をお伝えしました。確認後、明日以降連絡頂けるとのことでした。また進捗があり次第報告致します」と自身もベネッセに報告したことを明かしたが、24日現在、アカウントには鍵がかけられた状態となっている。
投稿者に事実をねじ曲げるような意図はなかったと思われるが、一時は投稿者のフルネームがトレンド入りするなど騒動が拡大。真偽の確認のないままの投稿には改めて注意が必要だ。