「最強」を追い求めた男は、なぜユーチューバーとなって世相を斬るのか 高田延彦を直撃取材
元総合格闘家でタレントの高田延彦が、ユーチューバーとして時事問題の討論番組を展開している。元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏とタッグを組んだYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」だ。いまの日本は、新型コロナウイルスによる感染拡大や“ネット炎上”など諸問題であふれている。かつて「最強」を追い求めた男は、なぜユーチューバーとなって世相を斬るのか。ENCOUNT編集部は、高田と横粂氏を直撃した。今回は前編。
“ユーチューバー”高田延彦、横粂勝仁氏に聞いた…「正直言って、ユーチューバーの自覚はゼロです」
元総合格闘家でタレントの高田延彦が、ユーチューバーとして時事問題の討論番組を展開している。元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏とタッグを組んだYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」だ。いまの日本は、新型コロナウイルスによる感染拡大や“ネット炎上”など諸問題であふれている。かつて「最強」を追い求めた男は、なぜユーチューバーとなって世相を斬るのか。ENCOUNT編集部は、高田と横粂氏を直撃した。今回は前編。
〈同番組は、体育会系・高田延彦と、元衆院議員で弁護士、東大法学部出身の文化系コメンテーター・横粂勝仁が、「いま現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショー。2018年4月に別の配信アプリでスタートし、昨年5月から発信の場をYouTubeに移行した〉
――率直に、ユーチューバーになった思いは。
高田「自分は正直言って、ユーチューバーの自覚はゼロです(一同笑い)。ユーチューバーのみなさんは、観る人を楽しませようと、いろいろと寝ずに考えて取り組んでいるじゃないですか。HIKAKINさんもそうですが、格闘家の朝倉未来選手にしても外に出て行っていろいろな企画をやっています。エンターテインメントのイメージです。それに、ユーチューバーのドキュメンタリー番組を観た時に、これはできないなと思いましたよ。命を削っているからね。上っ面だけ見ると楽しそうにやっているように見えるけど、少ない人員で、神経をすり減らし、アイデアを絞り出して、睡眠時間も相当に削って。その1か月すべてをYouTubeにかけている気がするんですよね。自分については、YouTubeに出ているという感覚はないですね」
――自然体で、ご自身の考えや意見を話すイメージでしょうか。
高田「ぶっちゃけ、誰も観ていないような気がしてね(一同笑い)。でも、誰も観ていないと思ってやるからこそ、自然体でいけるんですよ。気持ちの面でね。その中で、番組の発言内容が記事になったりするわけですよ。それでハッとするわけですよ、『俺ってこういうこと言っているけど、責任を持っているのかな』と。それで自覚が芽生えてきました。でも、横粂さんは違うと思いますよ」
横粂「私もユーチューバーとしての自覚はなかったのですけど、この番組が2年前にスタートして途中からYouTubeに引っ越したので、まず継続ということを考えていました。高田さんのおっしゃる通りに、ユーチューバーは自分で企画して自分で発信する、しかも定期的にバンバンやるというイメージを持っています。今回のインタビューで、『ユーチューバーとして』という質問があって、そうすると、ああユーチューバーだったんだと。それに、さかのぼると私、2009年に政治家になる前の時に、当時はまだユーチューバーと言われていなかった時代に、「yokokumechannel」というYouTubeチャンネルを作っていたのですよ」
――驚きました。時代を先駆けていたのですね。
横粂「今もあるのですけど、パスワードが分からなくて、消せなくなっていて、更新もできなくなって(一同笑い)。10年前にいつの間にかデビューしていました。先駆けたけど、何もやらず、ようやくユーチューバー復帰したという感じです。HIKAKINさん、はじめしゃちょーさんといった有名どころは観ていますし、最近は中田敦彦さんも観ています」