【RIZIN】「UFCとUWFをリンクさせる」“Uの子孫”山本空良の父・喧一会長が明かす野望
「湘南美容クリニック presents RIZIN.34」(3月20日、丸善インテックアリーナ)にて中村大介VS山本空良が行われる。“Uの末裔”と呼ばれる中村に対し、山本は、かつてUWFインターナショナルに所属した山本喧一(現POD会長)の次男。つまり中村VS山本は「UWF継承マッチ」になる。そこで今回は山本喧一会長を直撃。この試合の意味と現時点での最終目標を聞いた。
山本空良は昨年4月に左肩を手術、ようやく調子が戻ってきた
「湘南美容クリニック presents RIZIN.34」(3月20日、丸善インテックアリーナ)にて中村大介VS山本空良が行われる。“Uの末裔”と呼ばれる中村に対し、山本は、かつてUWFインターナショナルに所属した山本喧一(現POD会長)の次男。つまり中村VS山本は「UWF継承マッチ」になる。そこで今回は山本喧一会長を直撃。この試合の意味と現時点での最終目標を聞いた。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
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――会長の感覚では、空良選手はここまで順調に来ている感じですか?
「そうですね。ハッキリ言って同階級だったら負けていますよね、僕は。寝技のスパーリングでも僕は今、3分くらいしか持たないですから。体格差はまだありますけど、スタミナがなかったら、そのパワーは活かせられないですから。そう考えたら順調だと思いますね。フェザー級で試合をしはじめて、最初の頃はパワーをつけていなかったんですよ。技術を中心でやっていたので。でも(2018-19年に)ZSTで3連敗した後くらいからフィジカルトレーニングに力を入れさせたんですよ。そしたら(2021年4月に)Fighting NEXUSのチャンピオンになる時には見た目もガラリと変わって。パワーと技術が組み合わさった」
――そんな感じなんですね。
「実は空良は左肩に脱臼癖があって、それを騙し騙しやっていたんですよ。肩が試合中にハズれても、自分で肩を入れながら試合をしていたんです。でも、これからRIZINに上がって、世界に行くってなった時に、重要な一番が肩を気にしてベストを出せなかったら悔いが残るから、NEXUSのベルトを巻いた後に、ここで手術をしようってことになって手術したんです。その半年後に試合をしたのが『ROAD TO ONE』だったんですけど、その時もまだリハビリが明けたばかりで本調子ではなかった。それでも(修斗のランカー・野尻定由に)判定で勝って」
――その後、「RIZIN TRRIGER 1st」(11月28日、神戸ワールド記念ホール)での鈴木千裕戦(判定負け)がありました。
「その時もまだ騙し騙しやりながら、肩の可動域も狭かったりして。その後、ついこの間(2月23日、静岡エコパアリーナでの「RIZIN TRRIGER 2nd」での新居すぐる戦で)は、不安がなくなって、いい状態で試合に臨めたんですよね」
――見事、1RでのKO勝ちを果たしました。
「だから山本空良はこれからだと思います。まだまだポテンシャルを出していないので。それと試合とともに急激な成長をしている選手なので。いつもテーマを決めて。『今回はこれを』って決めたら、いつもそれを必ず出すんですよ。だからいつも自分のフェイバリットで勝負していないので、シーソーゲームになったり、波があって、毎回圧勝ってわけにはいかないんですけど、確実に自分のなかで引き出しを増やすようなテーマを持ちながら試合に挑んでいるんです。なぜそうなるかと言ったら、目標を高く設定しているから」