武尊、6月天心戦へ準備着々 井上尚弥ともスパー「サウスポー対策教えてもらった」

2月27日に東京体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~」の「第19試合/スペシャルエキシビションマッチ」で軍司泰斗と対戦する武尊が都内で公開練習を行なった。

公開練習を行った武尊【写真:(C)K-1】
公開練習を行った武尊【写真:(C)K-1】

「軍司選手はこれからのK-1を引っ張っていく一人。殴り合えば伝わるものがある」

 2月27日に東京体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~」の「第19試合/スペシャルエキシビションマッチ」で軍司泰斗と対戦する武尊が都内で公開練習を行なった。

 武尊はシャドーボクシングで身体を動かしたあと、2分1Rのミット打ちを披露。パンチ、キック、ヒザ蹴り、バックブローなど様々な技を繰り出していった。6月に那須川天心との“世紀の一戦”を控えており、その試合に向けてコンディション調整の真っ最中だ。

 天心戦は58キロ契約で大会当日のリカバリーが4キロまでとなっており「次の試合(天心戦)に向けて減量もやっているので、今までの60キロでやっていた時より体を絞った状態で追い込んでいる最中です」と本人が語る通り、見た目にも身体が絞り込まれた状態と分かるコンディション。現在の体重は63キロを切った状態で、天心戦が試合当日62キロでOKということから、軍司戦は62キロで行なうように調整しているという。

 コンディション調整で注意を払っているのはパワーを落とさないことだ。「身体を絞ってスタミナとスピードは上がったのかなと思うんですけど、ここでパワーを落としたくない。パワーを落とさずに体重を落とせるような練習と体作りを心がけてやっている最中ですね」と気を配りながら調整に励んでいる。

 スピードに関しても、「僕はむしろスーパー・フェザー級(60キロ)に上げてもスーパー・バンタム級(55キロ)時代のスピードは落ちてないと思っていて、パワーがついた分、もっとスピードを上げているし、それで体重も落としているんで、今までで一番速いんじゃないかなと思います」と手応えを感じているようだった。

 また、天心対策として、ボクシングに転向した第2代K-1スーパー・バンタム級王者の武居由樹を含めた3人のサウスポーのボクサーとの練習も行なったという武尊。天心について「キック界の中でもボクシングは上手いし、結構ボクシングスタイル寄りの戦いになっている」と分析しており、「ボクシングの技術を教わるというよりかはボクサーと戦って、ボクシングスタイルの選手の対策というか感覚を肌で感じるような練習を増やしています」とボクサーとトレーニングすることにより、天心戦に向けての感覚を養っている。

 1月にはボクシングの大橋ジムに行き、ボクシングWBAスーパー・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥親子からもアドバイスをもらった。「内容は言えないんですけど、サウスポー対策は何パターンか教えてもらって、それを実践してから結構戦いやすくなって、いろいろ的確なアドバイスをいただいております」と、“世紀の一戦”に向けての準備を着々と進めているようだ。

 その“世紀の一戦”を前に行なう、今回の軍司とのエキシビションマッチ。軍司に関しては会見でも「意味のある相手」と語っていたが、「あとはリングの上で殴り合って拳で会話をするだけ。技術的なことで試そうというのは特になくて、純粋に殴り合いが出来たらなという感じです」と、大一番を控えていながらも殴り合いを希望している。

「これからK-1を引っ張っていく選手の一人だと思うし、僕が旗揚げからずっとやってきた新生K-1で一から育った選手でもあるんで、次の世代の代表の一人として殴り合いが出来たらお互い伝わり合うものがあると思うし、そういう拳の会話が出来ればいいかなと思っています」と、K-1の看板を張ってきた男として、軍司に拳の会話を通して何かを伝えたいという気持ちが強い。そのため、「いつも通りの体作りとの試合に向けたメンタルを整えてきているんで、あとはそれをぶつけ合うだけかなと思います」と、モチベーションも通常のエキシビションマッチとは違うようだ。

次のページへ (2/2) 【写真】武尊の腹筋が割れた完璧なボディー
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