3割超がコロナ禍で「孤独感」増す 主婦・主夫層の実態を調査「人との交流が減った」

仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関「しゅふJOB総研」が孤独感をテーマに、就労志向の主婦・主夫層にアンケート調査を実施。コロナ禍で孤独を感じている主婦たちの実態が明らかとなった。

主婦層の33.7%が、コロナ禍以降「孤独を感じることが多くなった」と回答
主婦層の33.7%が、コロナ禍以降「孤独を感じることが多くなった」と回答

求人サイト登録者で「家事を担当している」と回答した人513人を対象に調査

 仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関「しゅふJOB総研」が孤独感をテーマに、就労志向の主婦・主夫層にアンケート調査を実施。コロナ禍で孤独を感じている主婦たちの実態が明らかとなった。

 調査は2022年1月12日~19日の期間、求人サイト「スマートキャリア」または「しゅふJOB」の登録者で、家事について「同居家族はいるが主に自分が担当」または「同居家族と自分で概ね平等に担当」と回答した人のみを抽出して集計、513人を対象に実施した。

 そのうち33.7%が、コロナ禍以降「孤独を感じることが多くなった」と回答。理由では「私生活で人との交流が減った」が87.9%、「ストレスで気持ちが不安定になった」が62.4%に上った。

 その他、「仕事が無い専業主婦にとっては、コロナ禍で『孤独感』を強く感じる事が多いと思う。特に『子育ても終わり』『親の介護も終わり』『再就職先もなく社会に取り残される』『家庭は夫と二人のみ夫からの気遣いもない』専業主婦には、孤独感は強く感じる(50代:今は働いていない)」、「友達とも会う機会が減り、連絡も取らなくなったので友達が減った(30代:派遣社員)」、「精神的に追い詰められて、身内にも相談出来ず、自殺する事も考えるようになった(50代:パート/アルバイト)」などの声が上がった。

 一方、コロナ禍以降「孤独を感じることが少なくなった」と回答した人では、「無理な付き合いがなくなり良かった。孤独に抵抗無い人にとっては好都合(40代:契約社員)」、「娘と話をする機会が増えた(50代:派遣社員)」、「元々、孤独が好きなところがあり、コロナ以前は、人づきあいで疲れ切ってしまう事が多々あったが、コロナのおかげで自分と向き合う時間をたくさん取れたので、自分を取り戻せた(50代:その他の働き方)」などの声があった。

 また、コロナ禍以降の孤独感について、「変わらない」と回答した人では、「もともと友人とも疎遠なので、特に友人がいないから孤独だとは思わない(40代:パート/アルバイト)」、「コロナ禍で会えない人たちが多いけど、子育てが大変でそれどころじゃない(30代:パート/アルバイト)」、「主人が殆ど在宅、自室があるのにリビングを職場代わりにされ孤独になりたいと毎日思った(50代:パート/アルバイト)」などの声が寄せられた。

 今回の調査結果について、しゅふJOB総研研究顧問の川上敬太郎氏は「コロナ禍によって、三密回避や外出自粛を余儀なくされ、人と人が直接対面する場が持ち辛くなっています。同居人の有無にかかわらず、孤独を感じることが多くなった人が、一定の割合で存在している様子が伺えます。孤独感は外からは見えません。家族や友人、同僚など私たちの身近にも孤独をより強く感じている人がいる可能性があります。コロナ禍の脅威が消えない中、意識的な声がけや心配りなど、互いの存在を気にかける姿勢がより一層大切になってきているのだと思います」と話している。

次のページへ (2/2) 【表】「孤独を感じることが多くなった」理由一覧
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