【カムカムエヴリバディ】ひなた役の11歳新津ちせの演技 NHKが絶賛「まねできない才能」
NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第63回が1月31日に放送され、3代目ヒロインひなたの幼少期を演じる子役・新津ちせ(11)が、元気で明るいひなたを熱演した。初登場のひなたについて、演出の二見大輔氏が取材に応じ、演じた新津を起用した理由や魅力を説明した。
初代ヒロインの安子、2代目るいに続く3代目ヒロインのひなたの幼少期熱演
NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)の第63回が1月31日に放送され、3代目ヒロインひなたの幼少期を演じる子役・新津ちせ(11)が、元気で明るいひなたを熱演した。初登場のひなたについて、演出の二見大輔氏が取材に応じ、演じた新津を起用した理由や魅力を説明した。
「オーディションを開催しました。魅力的な子はたくさんいましたが、“ひなた”というキャラとのシンクロ性が新津さんは特にずば抜けていました。お芝居もそうですが、話していて、彼女は女優をやりたいという思いがすごく強いと感じました。朝ドラは通常のドラマと比べ、限られた時間の中で相当なシーン数を撮っていかないとなりません。そういう条件の中でこの台本を成立させるためには新津さんの力が必要であるとチーム内で話してキャスティングしました」
新津が演じる明るく元気なひなたに癒され、元気をもらった視聴者も多いはず。演出面ではどんなことを期待したのだろうか。
「彼女になるべく伸び伸びと芝居をしてもらおうと、そこに生きているがごとく芝居をしてほしいと思いました。基本的には母・るい(深津絵里)と父・ジョー(オダギリジョー)が作る空気の中に、彼女がいかに溶け込んでくれるか。プラス、新津さんの味みたいなものを出していただくにはどうしたらいいかと考えて組み立てていきました。台本に書かれていることだけでなく、その場で起きたこと、たとえば、るいの変化、ジョーの変化を瞬時に感じ取って芝居を変化させていく。これはなかなかまねできない才能で、すごいなと思います。ひなたの幼少期は新津さん以外にはいませんでした」
深津とオダギリの反応はどうだろうか。
「家族でとりとめのない日常の事を話すシーンがあって、本番までの合間の待ち時間にすんなりとわきあいあいと話していて、まるで親子だなと思いました。この瞬間を撮りたいと思いました」
ひなたは、おもちゃの刀も振り回すなど時代劇が大好きな設定。現代の11歳の女の子が時代劇に詳しいとは思えない。役作りの様子も聞いた。
「事前にいろいろ資料を渡しました。たとえば、過去の時代劇の作品を渡しました。なるべく時代劇と触れ合う時間を作って、彼女の体の中に時代劇の感覚を刷り込ませていくかということを本人と話し合いながら作っていきました」
劇中に登場するテレビの時代劇の殺陣をマネするシーンも。
「彼女がやりたいことをそのまま受け止めてみようと思いました。こちらからあーして、ということは、あまり言わないことを心掛けました。その方が子どもの良さ、新津さんの良さが出ると思いました」
「木枯し紋次郎」の「あっしにはかかわりのねえことでござんす」という名ぜりふをまねるシーンもあった。作品の映像を渡していた効果があったようだ。
「撮影の時には彼女の中で出来上がっていましたね。“ひなた”というキャラを巧みに昇華させてくれたと思います」