昨年大みそかの格闘技イベント「RIZIN.33」ではバンタム級トーナメントの準決勝、決勝が行われ、ダークホースの扇久保博正が頂点に立った。公式YouTubeではその裏側に密着している。

　決勝は朝倉海と扇久保が激突。2人は当時を回想する。

　準決勝で右こぶしを骨折していた朝倉は「この先は考えていなかった。壊れても殴ろうと思っていた」と明かす。

　試合を振り返る中で、2人が心理状態が明らかになっていく。1R、テイクダウンを取られた場面について朝倉は「ニンジャチョークをとりにいっちゃった。チャンスがあったら（一本を）とりにいくしかないなと。あれはちょっと失敗しましたね」と回想。一方の扇久保は「この時めっちゃうれしかった。寝たらそんな強くないなって、感じました」と笑う。

　結局、最後まで扇久保が執念で組み付き続け、ペースを握ったまま3Rを終了。終わった瞬間は「終わってしまった。本当に頭真っ白でした」と朝倉。勝利した扇久保は「自分を信じてよかったなと。自分は一発で失神させたり、寝技でも一発で極められるタイプではないが、この自分がやってきたスタイルがお客さんも拍手してくれて、少しだけ受け入れられたというか」と安どの表情だった。

　朝倉は改めて試合を振り返り、「絶望でしたね。何が悔しいって期待に応えらえれなかったが悔しい。こんだけ悔しい思いしている人いない。そんだけ悔しい思いしてるだけ強くなれますからね」と前を向き、「右のパンチに頼りすぎているところはある。右を失っちゃうとなにもできなくなっちゃう。組みや寝技でレベルアップしていかなきゃいけない」と課題を口にした。

　そして勝者の扇久保に対しても「強い選手だし、本当に尊敬しています」と素直に称えつつも、「すぐにやらせろとは言えないですが、やられたからにはやり返さないとなと。最後に1番強くなれればいい。最後に笑えればいい」とリベンジを誓っていた。

　この動画に視聴者からは「生き様だったり人となり、選手個々に光を当てて感情移入させてくれる。ここがライジンの良さですね。」「コンフェッションズ！いつも最高です泣きます！」「こういうの知れるだけでも凄くありがたい動画ですわ」などと反響のコメントが寄せられている。