20代の約6割が上司とのオンラインのやり取りにストレス 「リテラシー低い」の声も

 テレワークを導入・推進する法人企業や公共団体向けに、オンラインコミュニケーションやオンラインマナーの研修を行う一般社団法人オンラインコミュニケーション協会が、若手のビジネスパーソンを対象に「オンラインコミュニケーションにおけるストレス」に関する実態調査を実施。20代社員の約6割が、世代が上の上司とのオンライン会議やチャットにストレスを感じており、約8割が「オンラインでのコミュニケーション方法をもっと理解して欲しい」と考えていることが分かった。

20代社員の6割超が上司とのオンライン会議に「ストレスを感じる」と回答
20代社員の6割超が上司とのオンライン会議に「ストレスを感じる」と回答

オンライン会議やチャットを利用している22歳~29歳のビジネスパーソン105人を対象に調査

 テレワークを導入・推進する法人企業や公共団体向けに、オンラインコミュニケーションやオンラインマナーの研修を行う一般社団法人オンラインコミュニケーション協会が、若手のビジネスパーソンを対象に「オンラインコミュニケーションにおけるストレス」に関する実態調査を実施。20代社員の約6割が、世代が上の上司とのオンライン会議やチャットにストレスを感じており、約8割が「オンラインでのコミュニケーション方法をもっと理解して欲しい」と考えていることが分かった。

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 調査は2021年11月18日~20日の期間、週に5回以上、社内でオンライン会議を行っている、かつ社内でチャットを利用している22歳~29歳のビジネスパーソン105人を対象にインターネットで実施した。

「上司や先輩社員とのオンライン会議中にストレスを感じることがあるか」という質問では、「かなりある」が17.2%、「たまにある」が47.6%と過半数がストレスを感じていることが明らかに。「ストレスを感じる場面」については、「コミュニケーションの“間”が難しい」が64.7%、「相手の表情を読み取りにくい」が44.1%、「時間が長引く」が44.1%と上位を占めた。この他、「映像や音声が乱れる」「雑談をしづらい」「遅刻してくるので待たされる」「ITに疎いため、毎回音声トラブルが発生する」などの声も上がった。

 また、「上司や先輩社員とチャットでコミュニケーションを取る際にストレスを感じることがあるか」という質問では、「かなりある」が17.2%、「たまにある」が39.0%という結果に。「ストレスを感じる場面」では、「レスポンスが遅い」が54.2%、「チャットで済む内容なのに、すぐに電話をしてくる」が35.6%、「文章量が少なく、意図が読み取りにくい」が33.9%という回答が上位を占めた。この他、「絵文字が少なく、感情が伝わってこない」「絵文字が多すぎる」「文字数が多く、コミュニケーションのテンポが悪い」「業務時間外に連絡が来る」などの不満の声が上がった。

 一方で、「チャットを適切に使いこなすことで、職場の生産性は向上すると思うか」という質問では、「非常にそう思う」が58.3%、「ややそう思う」が35.9%と、大多数が適切なチャット利用が職場の生産性向上につながると考えてきることも明らかに。「電話とチャット、どちらでのコミュニケーションの方が良いか」という質問では、「時と場合によって使い分ける」が58.1%、「電話」が9.5%、「チャット」が29.5%という結果となった。

「時と場合によって使い分ける」と回答した人に、「チャットでコミュニケーションを済ませて欲しいと思う場面・内容」について聞いたところ、「残さなければいけないもの(タスク類)」「シンプルな業務指示、業務連絡など」「急ぎでない場合」「わざわざ電話で話す必要のない緊急性のないこと」などの声が寄せられた。

 一方、「電話でのコミュニケーションが好ましいと思う場面・内容」については「双方に意見が食い違っており、説明が求められる場合」「すぐレスポンスできる問いの場合」「即時で結論がほしいとき」「文面だと伝わりづらいニュアンスを含む内容のとき」などの声が上がった。

「オンライン上ならではのコミュニケーション方法を、もっと上司に理解して欲しいか」という質問では、「非常にそう思う」が33.3%、「ややそう思う」が44.8%という結果に。「そう思う」理由では、「オンラインでのコミュニケーションは今後も増えていくと思うから」が79.3%、「上司のリテラシーの低さがストレスになっているから」が29.3%、「上司のリテラシーの低さが生産性を下げていると感じるから」が22.0%という回答の他、「リテラシーが低すぎると、外部の人と関わる際に恥ずかしいから」という声もあった。

 今回の調査結果を受け、一般社団法人オンラインコミュニケーション協会の初谷純代表理事は「本来、オンライン会議やチャット等は効率よく仕事を進め、生産性を高めることができる手段です。せっかく会議をオンライン化したり、チャットを導入しはじめたのに『かえってストレスが溜まっている』『円滑な意思疎通ができていない』『生産性が落ちている』ということでは本末転倒です。『そもそも上手くいかないもの』『対面会議やメール、電話の代理手段だから』とあきらめるのではなく、“これから学び、改善していくもの”という前向きな気持ちをもっていただければと思います」と話している。

次のページへ (2/2) 【表】20代社員が上司とのオンライン会議で「ストレスに感じる」場面ランキング
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