米倉涼子、女優は「天職と確信したことない」 若者にアドバイス「もっと泥まみれになって」
女優の米倉涼子が10日、都内で行われたNetflixシリーズ「新聞記者」(13日配信開始)ワールドプレミアに登場した。当日は同作に出演する綾野剛、横浜流星と藤井道人監督も登壇。同作の撮影秘話などが語られた。
「新聞記者」ワールドプレミアに登場
女優の米倉涼子が10日、都内で行われたNetflixシリーズ「新聞記者」(13日配信開始)ワールドプレミアに登場した。当日は同作に出演する綾野剛、横浜流星と藤井道人監督も登壇。同作の撮影秘話などが語られた。
米倉は「全体を通して、『私を見て』とか全くなくて、みんながあっての作品となっています。みんながどう生きていって、耐えて、夢を持って、一歩踏み出すか。そういうようなドラマです。ドラマにしては上等すぎるんじゃないかという作品になっています。楽しんで考え抜いていただければと思います」と同作をアピールした。
MCから「撮影を振り返っていかがでしたか」という質問があがると、米倉は「すべての方がほぼ初対面でした。キャストの中ではほぼ年長者となっているにもかかわらず、引っ張っていけない自分がいるというドキドキ感がありました」と振り返り、「粘り強さといったら横に出る者はいない藤井監督。この監督にゆだねようとしたのは、どんなときに質問しても必ず返ってきた。どんなときにもしっかりとした意見を持っていたからですね。そんな監督に出会えてラッキーだったなと思います」と心境を明かした。
また米倉は「世間的な“米倉涼子”のイメージとは対照的な役をやっています。我慢したことも多かったが、いい経験をさせていただきました。自分が出てないところで本気で泣いていた自分もいるという不思議な経験をさせていただきました」と真剣に役に向き合った撮影時を回顧した。
イベントでは年齢の若い来場者が「俳優に向いてないと思ったことはありますか?」という質問を登壇者にぶつけた。米倉は「俳優が天職かどうか確信したことがないんです。ですが、やってやる、やり通してやりたいという思いがある」と切り出し、「私、いつも隣の芝が青く見えるんですね。あの人の演技の方がいいなと思ってしまう。だから、『向いてないかも』と思うより『それよりも超えてやろう』と思いながら生きています。そういう気持ちが沸き立たないと次のエネルギーにつながらない。どんな仕事も楽なことはないと思う。つらい思いは超えてみないと分からない。もっと泥まみれになってくださいという感じですね。そうすると大人になってから楽になると思う」と丁寧なアドバイスを送っていた。
同作は、真実を追求し続ける女性新聞記者・松田杏奈(米倉)が政府による公文書改ざん事件の真相を追う社会派エンターテインメント。2019年6月に劇場公開されたが、今回は全6話のドラマとしてキャストを一新し、新たな物語を紡ぐ。