DDTの勢力図が一変する? 遠藤哲哉が新軍団結成をぶちあげた【連載vol.69】
最終局面に突入したDDTのシングルリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021 II」。激烈なサバイバルレースのAブロックを生き残っているのが遠藤哲哉だ。上野勇希との公式戦最終戦(11月21日、東京・後楽園ホール)で勝利するか、引き分ければ優勝決定戦(12月5日、後楽園ホール)に進出できる。
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最終局面に突入したDDTのシングルリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021 II」。激烈なサバイバルレースのAブロックを生き残っているのが遠藤哲哉だ。上野勇希との公式戦最終戦(11月21日、東京・後楽園ホール)で勝利するか、引き分ければ優勝決定戦(12月5日、後楽園ホール)に進出できる。
「これまでの4戦と比べれば、闘いやすい相手」と上野を上から目線で見下す遠藤。というのも、ここまで火野裕士、吉村直巳、秋山準、ザ・ボディガーと「自分よりも重い」大型選手を相手にしてきたのだ。正直、ダメージが重なっている。
現在、92キロの遠藤。実はD王GP制覇のために、この2か月間100キロを目指してウエートアップに取り組んでいた。白米を食べまくり、糖質を積極的に取り込んだ。いったんは95キロまで行ったものの、92キロで落ち着いた。それでも、以前よりも重い。ここにきて、やっと92キロの体をコントロールできるようになったという。
上野は自分より小柄な相手。「油断はしないけど、対策を立てるのも気楽。引き分けでも勝ち抜けるけど、きっちり勝って、決勝戦にいく」と自信をほのめかした。
Bブロックは竹下幸之介と岡林裕二が残っている。遠藤は「どっちもイヤ」と苦笑いしながらも「竹下がいい。彼はKO-D無差別級王者として、俺より上だと思っているらしいけど、それは間違い。俺はプロレス大賞の技能賞をもらっているけど、彼は新人賞だけ。俺の方が上なことをはっきりさせるためにも、決勝戦で竹下を下す」とキッパリ。
D王GPを初制覇し、2021年を気持ちよく締めくくる。そして22年に向け、仕掛けていく。遠藤軍団の結成である。ハッピーモーテル、DAMNATIONと所属してきたが「リーダーは俺じゃなかった。自分中心の軍団をつくる」と決意を固めている。
「路上プロレス in 東京ドーム」(10月31日)では、フェロモンズにお試し加入。男色“ダンディ”ディーノ、飯野“セクシー”雄貴、今成“ファンタスティック”夢人と、遠藤“ヘラクレス”哲哉として、うれしそうにお尻を出していたが「俺のセクシーとは違う。お尻を出すのではなく、自然に全身から醸し出される男の色気こそ、俺のセクシー」と力説した。どうやらフェロモンズとは一夜限りの関係だったようだ。
元より虫好きとして知られる遠藤である。「集まれエンテツの森(仮)」のメンバーを募集する。自然を大切にし、虫を愛する猛者(もさ)たちが集結するのだ。候補者もいる。
高木三四郎大社長は「財布代わり」。納谷幸男は「雑用係のリーダーとして、若手選手を束ねてほしい」と言いたい放題で「俺の俺による俺のための『集まれエンテツの森(仮)』を作りあえる」と前向きそのものである。カブトムシをベースにした斬新なロゴマークを作成したいという。
鉄の掟3か条も決めた。「(1)打たない(ギャンブルもパチンコもあまりしない) (2)飲まない(宴は好きだが、毎日はイヤ) (3)結婚したい(切実だが当てもないし相手もいない)」。あくまで遠藤のライフスタイルを充実させるためである。
「集まれエンテツの森(仮)」より一足早く「エンテツ・パーソナルトレーニング」を9月にスタートさせた。遠藤のツイッターから公式LINEで、詳細が分かるという。「お尻を皆さんに褒めてもらえる。私のようなお尻になりたい人は、ぜひともチェックしてください」と珍しく神妙にアピールする。
フェロモンズに未練も残しているのかも知れないが、新たな軍団結成に突き進む遠藤。虫と自然をこよなく愛する男に刮目するしかない。