暴れ続けるハンセンに流血するブロディ 暮れの風物詩「最強タッグ」入場式を回想
今年も暮れの風物詩・全日本プロレスの世界最強タッグ決定リーグ戦が11月13日、テーマ曲「オリンピア」の調べとともに東京・後楽園ホールで開幕した。
暮れの風物詩、全日本プロレスの世界最強タッグ決定リーグ戦が13日開幕
今年も暮れの風物詩・全日本プロレスの世界最強タッグ決定リーグ戦が11月13日、テーマ曲「オリンピア」の調べとともに東京・後楽園ホールで開幕した。
今回は16チームがエントリーし、4ブロックに分かれ、12月5日の優勝決定トーナメントを目指して、過酷なサバイバルレースを展開することになる。
開幕戦恒例の入場式には、長井満也、LEONA組を除く15チーム30選手が、リングに集結。6メートル超・四方のリングもまさに「密」となり、プロレスラーがひしめき合った。
となれば、体がぶつかり合うのも必然。ジェイク・リーが青柳優馬に襲い掛かり、番外戦のゴングが鳴った。救出に駆け付けようとした宮原健斗の首を、この日の公式戦で激突するアブドーラ・小林がタスキで絞り上げ、一気に過熱。大事には至らなかったものの、最強タッグは混乱のうちに火ぶたが切られた。
「これがなければ」という声が聞かれるのが、最強タッグと春のチャンピオンカーニバルの入場式。乱闘がつきものであり正直、楽しみにしているファンも多い。
忘れられない数々の大乱闘。そこから始まるシリーズへの期待感でワクワクする。名勝負というが、なぜか名乱闘とは聞かない。しかし何度、目にしても血沸き、胸躍る名乱闘シーンはたくさんある。
「不沈艦」スタン・ハンセンは欠かせない。最初から手出しする気まんまんでリングイン。だいたいハンセンが突っかけて乱闘が始まる。一旦、退場しても、まだ暴れたりないのかUターンしてきたこともある。全員を蹴散らし、最後に残ったリングのど真ん中で、得意げにロングホーン。試合でのファイトに勝るとも劣らないテンションで、ハンセンはイキイキしていた。
「超獣」ブルーザー・ブロディも、ハンセンに負けじと大暴れしていた。入場式だけで流血したり、取り残されたリングで吠えたり大活躍だった。
乱闘の輪に入れず、手持無沙汰にコーナーマットに自らの頭をガンガン打ちつけ気合を入れる「人間魚雷」テリー・ゴディ。リングの周りを、ゆっくりと不気味にぐるぐる歩き回る「呪術師」アブドーラ・ザ・ブッチャー。冷静に様子をうかがっていたのに、逃げ遅れる「グレート・テキサン」ドリー・ファンク・ジュニア。距離を取っていたが、最終的には巻き込まれる「仮面飛行隊」マスカラス兄弟。暴れる「狂虎」タイガー・ジェット・シンを必死で抑える「まだら狼」上田馬之助。怖い顔でジロリと客席を見渡す「蒙古の怪人」キラー・カーン……。
「革命戦士」長州力はリング下で乱闘を見定め「怪物」ジャンボ鶴田は髪の乱れを熱心に直していた。
殺到するファンを押しのけて入場する外国人選手も多い中「AWAの紳士」ニック・ボックウィンクルは、ファンをうまくよけてスマートに入場していた。
自分が入場する前に乱闘が始まってしまい、エプロンでリングインをためらう「東洋の巨人」ジャイアント馬場。戸惑うロードブレアースPWF会長。