松村沙友理「若さを失うことの恐怖から逃げてきた」 初めて向き合った“年齢”の呪縛
「ずっと独身でいるつもり?」。ドキッとする一言だが、これは原作・おかざき真里(原案・雨宮まみ)によるコミックスのタイトルだ。華やかな都会で生きる女子たちの孤独や寂しさ、もがき、苦しみなどが描かれた同作が、ふくだももこ監督の手で主演に田中みな実を迎えて映画化、19日に公開される。映画オリジナルのキャラクターで、登場人物の中で唯一の20代の女性・美穂を演じたのは7月に「乃木坂46」を卒業したばかりの松村沙友理(29)。撮影を経て、結婚観に変化があったという松村。グループ卒業後の今とこれから、さらに“若さ”との葛藤についても赤裸々に明かした。
映画「ずっと独身でいるつもり?」でパパ活女子を好演した元「乃木坂46」松村沙友理にインタビュー
「ずっと独身でいるつもり?」。ドキッとする一言だが、これは原作・おかざき真里(原案・雨宮まみ)によるコミックスのタイトルだ。華やかな都会で生きる女子たちの孤独や寂しさ、もがき、苦しみなどが描かれた同作が、ふくだももこ監督の手で主演に田中みな実を迎えて映画化、19日に公開される。映画オリジナルのキャラクターで、登場人物の中で唯一の20代の女性・美穂を演じたのは7月に「乃木坂46」を卒業したばかりの松村沙友理(29)。撮影を経て、結婚観に変化があったという松村。グループ卒業後の今とこれから、さらに“若さ”との葛藤についても赤裸々に明かした。(取材・構成=安藤かなみ)
――松村さんが演じる美穂は「パパ活」をなりわいとするいわゆる“港区女子”。役柄に共感した部分はありましたか。
「美穂を演じて、自分の人生は自分で責任を持たないといけないと強く思いました。私もアイドルとして、たくさんの方の力を借りながら生きてきましたが、『自分のことは自分しか守れない』ことは女性にとって大切なことじゃないかなと思いました。甘えることも、誰かを頼る生き方もありますが、そうじゃない生き方を選ぶ人も多い。私自身も、美穂と共感できる部分が多いのかもしれないです」
――美穂は唯一のオリジナルキャラクターということで、ふくだももこ監督にとっても重要なキャラクターかと思います。ふくだ監督と松村さんは同世代ですが、撮影で印象に残っていることはありますか。
「本読みの段階で、ふくだ監督が『パパに頼って生きている女の子を笑いたいわけじゃない』とおっしゃっていました。バカにしたり笑うのではなく、『こういう女の子がいる』という1人の女性の人生を描きたいだけだとお話をされていて、はっと気付かされました。やっぱり偏見やうがった見方をしてしまうこともあるけど、『どうして美穂がそうするしかなかったのか』と考えていくようにしましたし、“パパ活”だけに集中しないように気を付けました」
――美穂が六本木の街を駆け抜けるシーンが印象的でした。松村さんにとっても一番の見せ場だったのではないでしょうか。
「意識を散らさないように気を付けました。六本木という街は、すごく強いじゃないですか。いるだけで飲み込まれてしまうようだし、そこにいる人も一人一人が強い。夜の撮影でしたが、その時間に六本木にいる人って、いるべくしている感じもしますし、そういう街の環境に飲み込まれないように意識を自分自身だけに集中するようにしてました」
――美穂を含めて4人の女性が描かれますが、どの登場人物が印象に残りましたか。
「徳永えりさんが演じている彩佳です。結婚してからの生活は私には想像がつかないですし、私は夢見がちで、『結婚って素敵だよね』と思っていた派。結婚=ゴール感があったのですが、そうじゃないんだとすごく突き刺さりました。結婚するしないは、『するからえらい』『しないからえらい』ということは全くなくて、人生の選択肢の1つでしかない。がらっと考え方が変わりました」