20歳でAKB卒業、演技の道へ「いつか朝ドラや大河ドラマに出たかった」 女優・川栄李奈の現在地
夏の間、花火をすると現れる女性の幽霊。都市伝説としてささやかれる“通称:サマーゴースト”を探す3人の高校生を描いた映画「サマーゴースト」が12日に公開される。注目のクリエイター・loundrawが紡ぎ出す繊細な物語の鍵を握る幽霊の女性=サマーゴーストを演じるのは、女優の川栄李奈(26)。「声の仕事は難しい」としながらも、ひたむきに収録に臨んだ川栄にインタビュー。アフレコの裏側から、アイドルから女優へ転身した当時の心境などを語ってもらった。
11月12日公開の映画「サマーゴースト」に出演する川栄李奈にインタビュー
夏の間、花火をすると現れる女性の幽霊。都市伝説としてささやかれる“通称:サマーゴースト”を探す3人の高校生を描いた映画「サマーゴースト」が12日に公開される。注目のクリエイター・loundrawが紡ぎ出す繊細な物語の鍵を握る幽霊の女性=サマーゴーストを演じるのは、女優の川栄李奈(26)。「声の仕事は難しい」としながらも、ひたむきに収録に臨んだ川栄にインタビュー。アフレコの裏側から、アイドルから女優へ転身した当時の心境などを語ってもらった。(取材・構成=安藤かなみ)
声優の仕事は「毎回新しい発見」も「人一倍頑張らないといけない」
――映画「サマーゴースト」への出演が決まった際のことを教えてください。
「素直にうれしかったのと、気が引き締まる思いになりました。声優さんというお仕事の方がいる中で、私は基礎も学んでいないにもかかわらず声のお仕事をやらせてもらうというのは、人一倍頑張らないといけないと毎回思います。自分の動作で声を変えたりするのが普通のお芝居だとしたら、声優のお仕事ではキャラクターも動きも決まっている中で、自分がそこに合った声を当てて行きます。でも、そんなに動いてもダメだし……。すごく難しいなと感じます」
――さまざまな作品で声のお芝居を披露している川栄さんですが、出演を積み重ねていくうちに得たものはありますか。
「毎回キャラクターが違うので、毎回新しい発見があります。新鮮な気持ちで挑むことができています」
――今回は、夏の間に花火をすると現れる若い女性の幽霊・絢音を演じています。役作りではどのようなことを意識しましたか?
「今回は、loundraw監督がキャラクターについて多く教えてくださったのと、監督自らが仮で声を入れたものをいただいていたので、『監督が思い浮かべているキャラクターはこういう感じなんだ』と理解はできていましたが、実際にやってみると、それよりもテンションやトーンが高くなってしまったりして……。そこが難しかったですね」
――幽霊役を演じられましたが、川栄さんご自身は幽霊の存在を信じますか。
「見たことはないですが、信じます! この映画ではちょっと勇気がもらえたり、背中を押してくれる幽霊として描かれていますが、こんなにかわいらしい幽霊はいないんだろうなって(笑)」
――演じる上で、loundraw監督からはどのようなディレクションがあったのでしょうか。
「最初のアフレコの前に、絢音というキャラクターについて説明をしていただきました。幽霊さもありながら、年上の余裕を少し感じさせるようなセリフが多くて、だけど悲しさや寂しさも入っていて……と聞いて、そこのバランスが難しかったです。生きている人間とはちょっと違う。だから、3人の高校生との温度差も表現する必要がありました。
実は、監督とは同い年なんです。それにびっくりしてしまいました。『同い年なのに、こうも違うの?』って(笑)。絵も描かれて、監督もされて、一からキャラクターを作り上げるなんて、すごすぎて想像もつきません。友也役の小林千晃さんも同い年と聞いて、とても刺激になりましたね」