【二月の勝者】映し出す中学受験のリアル 塾代は年間132万円…必要なのは親の経済力か
俳優の柳楽優弥が主演する日本テレビ系連続ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」(毎週土曜、午後10時)の第4話が6日に放送された。激変する受験界に舞い降りた最強で最悪のスーパー塾講師・黒木蔵人が中堅進学塾「桜花ゼミナール」の校長として小学生の中学受験合格を導く痛快ドラマで、この日は中学受験にばく大な費用がかかることが紹介された。
小学6年生の塾通い…学費が東大より高いという現実
俳優の柳楽優弥が主演する日本テレビ系連続ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」(毎週土曜、午後10時)の第4話が6日に放送された。激変する受験界に舞い降りた最強で最悪のスーパー塾講師・黒木蔵人が中堅進学塾「桜花ゼミナール」の校長として小学生の中学受験合格を導く痛快ドラマで、この日は中学受験にばく大な費用がかかることが紹介された。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
第4話ではゴールデンウイーク特別講習の受講料5万3000円をめぐる親と子どもの葛藤がリアルに描かれた。新任講師の佐倉麻衣(井上真央)は、最下位のRクラスの生徒を全員受講させるよう校長の黒木から迫られる。佐倉は「中学受験は課金ゲームかもしれませんね」とうそぶく黒木に疑問を持つが、答案用紙を半分に破ることで生徒の得点と偏差値をアップさせることに成功した黒木に尊敬の気持ちを抱き始めた。
そんなシーンで登場したのが進学塾でかかる諸費用だ。「桜花ゼミナール」の場合、ゴールデンウイーク特別講習のほか夏期講習18万2000円、夏合宿(宿泊費、食費込み)10万5000円、冬期特別講習7万7000円、お正月特訓4万5000円、他にもオプション講習として日曜特訓、志望校別特訓、弱点克服特訓、外部模試受験料などがあり、これに通常授業の月謝4万5000円が加わると年間132万円もの出費になるというのだ。黒木は「中学受験に必要なのは父親の経済力と母親の狂気」と語っており、まさに親の経済力が試されることがリアルに描かれた。
私立中高一貫の6年間でかかる費用は約500万円
小学校4年から進学塾に通う生徒も多く、その場合は単純計算で132万円×3=396万円という金額になる。確かに親に経済力がないと塾通いもままならない。しかし、かかる費用はこれだけではないという。私立中高一貫校に通う子どもを持つ自営業者がこう明かす。
「塾だけではなく実際に中学受験にかかる費用を用意しないといけません。受験料は1校あたり2万円から3万円。だいたい皆さん5、6校は受験しますし、遠方の学校だとホテル代や交通費がかかります。さらに合格した場合は入学金、授業料、制服代、諸経費なども支払わないといけません。私の子どもは中学1年のとき年間130万円ほどかかりました。高校卒業までの6年間では合計でおよそ500万円です。子どもの学費を貯めるため節約の日々です」
ちなみに東京大学の学部学生の入学金は28万2000円、授業料は年間53万5800円だ(公式HPより)。ドラマに登場する「桜花ゼミナール」よりはるかに安い。
中学受験には「狂気」も必要だということがよく分かる。