“軍神”東郷平八郎の魂を胸に 27歳のストロングBJ王者は「最強の挑戦者」を迎え撃つ
大日本プロレスのBJW認定・世界ストロングヘビー級王者・27歳の野村卓矢が、東郷神社の「Z旗の勝守」を手に初防衛を誓った。
10・18後楽園ホール大会で関本大介と激突
大日本プロレスのBJW認定・世界ストロングヘビー級王者・27歳の野村卓矢が、東郷神社の「Z旗の勝守」を手に初防衛を誓った。
Zはアルファベット最後の文字であることから「この決戦に負けたら後がない」という士気高揚を意味し、勝利・成功の印として使用されている。
9・20札幌大会で、中之上靖文からドラゴンスープレックスホールドで見事ベルトを奪取した野村。「獲った時の会場の空気感が凄かった」とアブドーラ・小林も絶賛しているように、待望の初戴冠となった。
10・18後楽園ホール大会での初防衛戦の相手は関本大介だ。いきなりの強敵だが、野村はひるむどころか「最高の挑戦者だ!」と意気軒昂。「ストロングBJと言えば関本」と認識するファンも多いが、それを覆すと闘志を燃やす。
東郷平八郎は「生涯負けなし」と言われた軍神。日露戦争で連合艦隊を率い、日本海海戦において当時世界屈指の戦力を誇ったロシアのバルチック艦隊を撃破し世界中を驚かせた。旗艦「三笠」が「皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」という意味をこめ、Z旗を掲げたことでも知られる。
フィンランドからの留学生に「我が国はアドミラル・トーゴーに感謝している。日本に来たのでお参りしたい」と言われたことがある。日本人として誇らしかった。
実は野村は、東郷神社の建立に尽力した時の海軍大臣・大角岑生(おおすみ みねお)の縁戚に当たる。縁のあるお守りを手にした野村は「勝って兜の緒を締めよ」の東郷平八郎の教訓をしっかり守っている。
「ベルトを獲ったとはいえ、完成ではない。まだまだ発展途上だと気を引き締めました。俺はまだまだ強くなる。明日はもっと強くなる、そういう思いで日々精進しています」と頼もしい限り。
また、栃木県出身の野村は、源平合戦・壇ノ浦の戦いで、船上の平家の扇を一矢で射抜き、源氏の士気を高め勝利に導いたという弓矢の名手・那須与一ゆかりの武門の家系。何とも強力なDNAの持ち主だ。