俳優の田中圭と女優の中谷美紀が4日、都内で映画「総理の夫」（公開中）の東京･パリ2都市生中継舞台あいさつに登壇した。原作者・原田マハもパリから生中継で参加した。

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　緊急事態宣言が明け、満席となった客席を見て、田中は「久しぶりに100％を見ると、すごいですね。いっぱーい！　うれしい！　ってなりますね」と満面の笑み。中谷は「公開できるかどうかもずっと心配していたものですから、こうして会場のお客様にお目にかかれるのは幸せです」と感慨深い様子で話した。

　同作は、原田マハの小説「総理の夫 First Gentleman」を実写映画化。妻が突然、日本の総理大臣になってしまった“鳥オタク”の男が、さまざまなトラブルに巻き込まれながらも、夫婦の絆を取り戻していく姿を描くヒューマンコメディー。田中は世間知らずなお坊ちゃんで鳥オタクの男・相馬日和を、中谷は才色兼備で完全無欠なカリスマ女性総理・相馬凛子を演じている。

　パリから生中継で参加した原田が、田中演じる日和について「田中さんの優しいとこやおちゃめなところが出てきて、非常に私の思い描いていた日和の姿に近い」と称賛すると、田中は「うれしいです。（作品の中で）素が出たのかなと」と発言。中谷から「え？」とツッコまれ、笑いに包まれた。

　日和を演じた感想を田中は「すごく、奥さんを支えることに対しての抵抗心というか疑問がまったくなくて、当たり前に支えている。でも、そこにちゃんと自分も存在している。我慢しなきゃいけないとか、当たり前の感覚として入っていて、そういう日和くんも素敵だし、それを自然にそうさせてくれる凛子さんもすてきだと思います。呼吸をするように支え合いバランスが変わっていく夫婦だなと思って、それはすごくうらやましい。ひとつの理想のパートナーとしての在り方だと演じていて幸せでした」と語った。

　また、凛子について原田は「書いているときから頭の中では完全に凛子は中谷さんを妄想していたので、私の妄想がリアルになるの？」と驚いたことを告白。中谷は謙遜しながら「大変おこがましいことで、宣伝用のリップサービスかと思っていたのですが、ありがたいことです。素が出ちゃったかな」と田中の方を見ると、田中も「出しちゃいましたね」と返し、息ぴったりな様子を見せた。

　さらに、原田から「お互いの新しい発見」について質問されると、田中は悩みつつも「中谷さんは、意外とお茶目。気品高いイメージがあって。何てしゃべりかけようかも不安だったのですが、意外とおとぼけさんでかわいらしい」とギャップがあったことを明かした。

　一方、中谷は「本当にとても空気の読める方。自然に雰囲気を作ってくださるので、私自身が努力をしなくても凛子の気持ちになれて、自然に涙があふれてきたり、とても楽だった」と田中を絶賛した。