安斉かれん、これまでの“私”を「どんどん裏切っていく」 7か月連続リリースのワケ
歌手の安斉かれんが9月29日、約7か月ぶりとなる新曲「18の東京」をリリースした。昨年はドラマの主演やタレント活動など目まぐるしい1年を過ごしてきたが、今年は一転、音楽活動に集中して自身を見つめ直す時間に費やしてきた。一歩ずつではあるが、そんな歌手としての成長がはっきりと見えた新曲について聞いた。
作詞・歌唱表現の幅を広げた新曲「18の東京」
歌手の安斉かれんが9月29日、約7か月ぶりとなる新曲「18の東京」をリリースした。昨年はドラマの主演やタレント活動など目まぐるしい1年を過ごしてきたが、今年は一転、音楽活動に集中して自身を見つめ直す時間に費やしてきた。一歩ずつではあるが、そんな歌手としての成長がはっきりと見えた新曲について聞いた。(インタビュー・文=福嶋剛)
――新曲「18の東京」は2021年に入ってから2作品目になりますね。去年は忙しい1年でしたが、今年はじっくりと音楽に向き合う時間を作っているそうですね。
「そうなんです。去年はバタバタしながら、いろんなことにチャレンジさせてもらい、とってもありがたい1年でしたが、その分、まったく考える余裕もなかったので、今年は音楽の年にしたいと前からずっと思っていて、自分を見つめ直したり、いろんなものを吸収したりする時間を作らせてもらったんです」
――具体的にどんな時間を過ごしていましたか?
「歌詞をたくさん書いて超ため込んでました(笑)。クラシックとかいろんなジャンルの音楽を聞いたり、ウクレレにも挑戦してみたり。絵も大好きで個展を見に行ったり、自分でもアクリル絵を描いてましたね。ほかにはゴルフの打ちっぱなしに行ったらめっちゃ面白くなっていつかゴルフ場に行ってみたいですね(笑)」
――充実ぶりがよく分かりました(笑)。そんな中でリリースした新曲「18の東京」は、ちょっとこれまでとは雰囲気も違います。特に歌唱表現に変化がありますよね?
「分かりました? ヘヘヘ(笑)。うれしいです」
――ズバリ今回の曲はどんな曲ですか?
「ズバリ!ですね(笑)、18歳という節目に『新たな自由』を求めて都会に出てきた人たちを描いた曲なんです。私も地元から18歳で上京したので、その時の気持ちとかを思い出して書きました」
――感傷的なメロディーも耳に残りますし、そこに乗っかる歌詞も分かりやすくて、1番と2番、それぞれ違うストーリーが走っています。聞く人によって共感ポイントが変わってくるような歌ですね。
「ありがとうございます。そうなんです。キラキラとした世界に憧れて都会へやって来たんだけど、最初は窮屈でなじめなくて、すぐに家に帰りたいって思ったりして。でも慣れてくると居心地もいいし、自由で伸び伸びと生きていける良さもあったり。そんなことを歌っていて。1番では18才の等身大の気持ちを歌って、2番では大人になってから18歳の頃の自分に話しかけているような。そんな歌詞になっています」
――決して言葉数の多い歌ではなく、メロディーも歌詞もスッと入ってくる気持ちよさとか分かりやすさがありますよね。
「今回とても覚えやすいメロディーなので、出来るだけシンプルに伝えたいことだけを言葉にしました」
――そうなんですね。それに合わせて歌の感情表現が今までとは大きく違いますね。言葉一つ一つに気持ちが込められていて。
「全体的に主人公の内側の話なので人間臭さを出しながら感情を込めて歌っています。反対にサビだけは誰が聞いても同じ印象になるようにあえて感情を入れないで淡々と歌いました」
――同じメロディーでも歌詞が違うように1番と2番の歌い方も変えていますね。
「はい。そこは意識しながら歌いました。2番は1番よりも迷いのない大人に成長して、気持ちもちょっと強くなったところを意識しながら歌いました。こういった歌い方は初めての挑戦でしたね」
――この変化は今回とても印象的です。
「皆さんにもきっと何回も聞いてもらえると分かっていただけるのかなって思います」