予約不要のワクチン接種、初日から長蛇の列「もうオールするしかない」若者から悲痛な声
東京都による若年層を対象とした予約不要のワクチン接種が27日から始まり、会場の渋谷区立勤労福祉会館には早朝からワクチン接種を求める若者たちが列をつくった。
16歳から39歳までの若年層を対象に、予約不要でワクチン接種が受けられる
東京都による若年層を対象とした予約不要のワクチン接種が27日から始まり、会場の渋谷区立勤労福祉会館には早朝からワクチン接種を求める若者たちが列をつくった。
予約不要のワクチン接種は都内在住、もしくは在勤・在学中の16歳から39歳までの人が対象で、接種券と身分証が必要となる。1回目は予約不要で接種が受けられ、2回目の接種には3週間後の同じ曜日が指定される。使用されるワクチンはファイザー社製で、期間は27日から10月8日まで、1日およそ200人規模で月曜などを除き毎日開設される。
初日のこの日、会場となるJR渋谷駅近くの勤労福祉会館には早朝から長蛇の列が。交差点を挟んだ反対側にも列が伸び、都の職員や渋谷署の警察官らが交通整理に追われた。当初受付は午前11時50分から、接種は正午からとされていたものの、7時半過ぎにはこの日の接種枠の上限に到達。9時を過ぎると「本日の受付は終了しました」と都の職員によるアナウンスがなされ、訪れた若者からは「え? 終わり?」「マジかよ」と嘆きの声が上がった。
9時過ぎに会場に到着した都内の大学に通う20歳の男性は「感染が怖かったけど、仕方なく通勤ラッシュに乗って来ました。受付は12時からのはずなのに、もう受けられないなんて」と肩を落とす。8時前に到着したときにはすでに受付が締め切られていたという22歳の男性は「友達と朝イチで来ました。7時でいっぱいなんて、もうオールするしかない。ワクチンを受けるのになんでリスクを冒さなきゃいけないんですかね」と話した。
一方、対応にあたった都の職員は「私が7時に着いた段階ですでに相当の方が並ばれていた。ツイッターで見る限り、一番早い方で始発や夜から並んでいた方もいたようです。何時に来れば接種を受けられるか? 曜日にもよりますし、まだ初日なのでなんとも言えません」と申し訳なさそうに話した。
都では混雑状況を公式ツイッターで発信するほか、混雑した場合には時間指定の整理券の配布を行うとしており、指定時間よりも早く来て並ぶことや、場所取りなどは禁止としている。また、この日の混乱を踏まえ、28日からは混雑した際の抽選を予定している。