各地で頻発する豪雨災害…生活再建の第一歩、気になる保険の受け取り方法は?
今月に入り、九州・中国地方など西日本を中心に続いている記録的豪雨。観測史上最大の雨量を記録する地点も多くあり、各地で甚大な被害をもたらしている。気象庁では命を守る行動を呼び掛けているが、豪雨が過ぎ去ったあとの生活の再建も気になるところ。自宅が被災した場合、損害保険を受け取るまでにどんな手順を踏めばいいのか。損害保険業界の関係者に聞いた。
必要な書類さえそろっていれば請求後約10日以内には入金が可能
今月に入り、九州・中国地方など西日本を中心に続いている記録的豪雨。観測史上最大の雨量を記録する地点も多くあり、各地で甚大な被害をもたらしている。気象庁では命を守る行動を呼び掛けているが、豪雨が過ぎ去ったあとの生活の再建も気になるところ。自宅が被災した場合、損害保険を受け取るまでにどんな手順を踏めばいいのか。損害保険業界の関係者に聞いた。
「大規模な災害が予想される際には、損害保険会社はまず対策チームを立ち上げて、実際に被害が出る前から被害状況を予測し現地に人員を派遣します。地震や台風などの災害では、不特定多数の住宅で一斉に被害が出る。公共性という意味合いも強く、支払いの手続きはどんどんスピーディーに行われます。場合にもよりますが、書類さえそろえば請求後約10日以内には入金が可能です」
とはいえ、今回のような水害に限らず、地震、火災など、保険を請求するような場面では保険会社との契約書類を紛失している可能性も大いにある。請求のために最低限必要な書類とは何なのか。
「まずは本人確認書類。運転免許証など写真付きのものであれば、自分が誰であるかの証明になります。次に罹災証明書ですが、地震、火災などの損害保険の保険金請求については、公的補助を受ける場合とは異なり、原則、提出は不要となっています。一番大事なのは、自分が契約した保険会社がどこだったか覚えておくこと。当然ですが、被災したからといって保険会社から電話がかかってくることはなく、あくまで請求がなければ動きません。証券番号等は照会すれば分かりますので、最低限どこの保険会社だったかを確認しておくことが大事。正直請求漏れの例も相当ある。被災される前にご家族で確認し合うことも大事です」