入山杏奈、出演舞台で描かれる東日本大震災 被災地訪問の経験を胸に「元気を届けたい」

アイドルグループ「AKB48」の入山杏奈(25)が、宅間孝行が仕掛けるエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の第9弾「天国」に出演。タクフェスにとって約4年ぶりの新作公演は、宮城県石巻市にある映画館・山田劇場を舞台にした物語で、東日本大震災から10年経った今だからこそ届けたいストーリーとなっている。5年ぶりのタクフェス作品出演となる入山に、今作へ向けての意気込みを語ってもらった。

タクフェス舞台「天国」に出演するAKB48の入山杏奈【写真:山口比佐夫】
タクフェス舞台「天国」に出演するAKB48の入山杏奈【写真:山口比佐夫】

2016年に初舞台を経験、5年ぶり2度目のタクフェス出演

 アイドルグループ「AKB48」の入山杏奈(25)が、宅間孝行が仕掛けるエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の第9弾「天国」に出演。タクフェスにとって約4年ぶりの新作公演は、宮城県石巻市にある映画館・山田劇場を舞台にした物語で、東日本大震災から10年経った今だからこそ届けたいストーリーとなっている。5年ぶりのタクフェス作品出演となる入山に、今作へ向けての意気込みを語ってもらった。(取材・構成=イシイヒデキ)

――2016年に上演された「歌姫」以来、2度目のタクフェス作品出演となります。前回出演した「歌姫」は、舞台初挑戦となった作品でしたが、入山さんにとってどんな経験でしたか。

「右も左も分からない状態で周りのみなさんに支えていただいて、なんとか駆け抜けた印象があります。もともと舞台が好きで観ていて、どうやってせりふを覚えているのだろう? と感じていたのですが、実際に舞台に立たせていただいて奥深さを感じることができました」

――テレビドラマと舞台の違いは感じましたか。

「生のステージというのは、良くも悪くもそのまま伝わります。そこが大変ではありますが、逆を言えばドラマや映画は撮影をしたら、そのあとは私にできることはありません。舞台は公演を重ねることで、新たな発見や『なんで今まで気づかなかったんだろう?』と些細なことに気付くことがあり、それが舞台の醍醐味だと感じました」

――再びタクフェスに出演することが決まった際は、どんな気持ちでしたか。

「私もタクフェスが大好きなので、うれしい感情が大きかったです。でも冷静に考えると、5年前の自分とは違う姿を見せなければならないという緊張もありました」

――「天国」の台本を最初に読んだとき、どんな印象を持たれましたか。

「つぶれかけの映画館をみんなで支える姿を軸に、形が変わっても変わらないもの、人の温かさが描かれている作品です。台本を読んだとき、涙が出て、それくらい日本に住んでいる人であれば、誰もが心に抱えているテーマだと感じ、大切に演じたいと思いましたし、たくさんの人に観ていただきたい、元気を届けたいという気持ちが大きくなりました」

――東日本大震災について描かれた作品となりますが、東北への特別な思いは。

「AKB48の『誰かのために』プロジェクト(東日本大震災被災地支援プロジェクト)で、陸前高田市や東松島市を訪れ、本当は私たちが元気を与えなければならないのに、東北の方からたくさん元気や勇気をいただきました。今作では東北に住んでいる人間を演じるので、当時、東北を訪れて感じたことも描けたらいいなと思います」

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